要旨
新型コロナは、欧米各国でワクチン接種が進んでいる。しかし、感染力が強いとされる、インド型の変異ウイルス“デルタ株”が拡大しており、なかなか収束は見通せない。東南アジアや南米では、感染拡大に歯止めがかからない国も多い。
日本でも、ワクチン接種は進んできたものの、変異ウイルスの拡大スピードが速く、感染の第5波が徐々に大きくなりつつある。7月に東京に再発令された緊急事態宣言の効果がみられないまま、東京オリンピック・パラリンピックの開催時期が迫っている。
各国の死亡者数をみると、アメリカが60万人、ブラジルが54万人、インドが41万人、メキシコが23万人に達している。感染者数では、アメリカが3372万人、インドが3114万人、ブラジルが1934万人を超えている。
これまでに、世界全体で感染者数は1億9059万7409人、死亡者数は409万3145人。日本の感染者数は84万1537人、死亡者数は1万5048人(横浜港に停留したクルーズ船を含まない)に達している。(7月19日17:42現在(CEST)/世界保健機関(WHO)の“WHO COVID-19 Dashboard”より)
今回は、日常生活の大きな変化のひとつである、会社員のテレワークについて、みてみよう。
会社員のテレワークが当たり前に
これまでコロナ禍は、感染の波を繰り返しながら、1年以上にわたって人々の生活に影響を与え続けてきた。外出の自粛、飲食店等の時短営業や酒類提供禁止など、一昨年までは考えもつかなかった事態が、当たり前の日常の風景になりつつある。
会社員のテレワークもその一つだ。自宅のパソコンで会社文書を作成したり、オンラインで会議をしたりするような働き方は、コロナ前にはほとんど考えられなかったという会社も多い。もちろん、接客を伴う小売業や、現場作業が欠かせない建設業など、業種によっては、テレワークでは仕事にならない場合もある。ただ、コロナ禍で効率的な働き方を模索する動きが広がったことは確かだ。
テレワークだと、仕事がはかどるという人もいれば、深夜まで仕事をしてしまいかえって効率が悪いという人もいる。本来、通勤時間が不要で効率は高まるはずなのだが、必ずしもそう簡単にはいかないようだ。ではどうすれば、仕事のパフォーマンスを上げられるのか。