新型コロナワクチン接種後の消費行動や働き方の予測…約半数が外出行動を再開、約7割がマスク着用等が習慣化 (写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、ニッセイ基礎研究所が2021年7月20日に公開したレポートを転載したものです。

 要旨

・ワクチン接種が進むことで、外食や旅行・レジャーなどの外出型の消費行動の再開は約5割、マスク着用等の新しい生活様式の習慣化は約7割、出張が減り遠隔地とのオンライン会議が増えることは約半数、出社が減りテレワークと併用した働き方が主流になることは約4割、勤め先での飲み会等の再開は約3割がそう思うと回答している。

 

・属性別には、外出型の消費行動再開については、従来から消費意欲の旺盛な女性で男性より期待感が強い。また、感染による重篤化リスクの高さから外出自粛傾向の強い高齢層では公共交通機関の利用など、元々外出行動に積極的な若者では旅行やレジャーへの期待感が強い。このほかワクチン接種完了間近な層や積極層でも期待感が強い。

 

・生活様式等については、女性の方が男性より感染による健康状態悪化や世間からの偏見・中傷への不安が強く、マスク着用等が習慣化すると考えている。また、感染による重篤化リスクの高い高年齢層ほどマスク着用等が習慣化すると考えており、70歳代では8割を超えるが、20~30歳代では6割前後を占める。

 

・働き方については、従来から仕事と家庭の両立の負担感の強い女性で男性よりテレワークへの期待感が強い。また、正規雇用者の管理職以上でテレワークと併用した働き方が主流になると考えている。これは、管理職は組織でテレワークを推進する立場にあり、在宅勤務の利用をはじめ業務における裁量の幅が大きいこと、現場業務が比較的少ないために在宅勤務を活用しやすいことなどが影響しているのだろう。

 

・ワクチン接種の進む海外ではマスク未着用で外出を楽しむ姿が報道されている。日本国内でもワクチン接種が進み、出口へ向けた期待が高まっている。今後はワクチンパスポートの国内活用なども組み合わせながら、消費を牽引する可能性の高い層などへ向けて需要喚起策が講じられることで、コロナ禍で苦境に立つ飲食業や旅行業などの救済が進むことを期待したい。

ニッセイ基礎研究所 生活研究部  上席研究員

【職歴】
 2001年 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ入社
 2007年 独立行政法人日本学術振興会特別研究員(統計科学)採用
 2010年 ニッセイ基礎研究所 生活研究部門
 2021年7月より現職

・内閣府「統計委員会」専門委員(2013~2015年)
・神奈川県「神奈川なでしこブランドアドバイザリー委員会」委員(2013年~)
・総務省「速報性のある包括的な消費関連指標の在り方に関する研究会」委員(2016~2017年)
・東京都「東京都監理団体経営目標評価制度に係る評価委員会」委員(2017~2018年)
・東京都「東京都政策連携団体経営目標評価制度に係る評価委員会」委員(2019年~)
・東京都「東京都立図書館協議会」委員(2019年~)
・総務省「統計委員会」臨時委員(2019年~)
・総務省「衛星放送の未来像に関するワーキンググループ」委員(2020年~)

【加入団体等】
 日本マーケティング・サイエンス学会、日本消費者行動研究学会、
 生命保険経営学会、日本行動計量学会、Psychometric Society

著者紹介

連載ニッセイ基礎研究所レポート・インサイト

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