未来を「白か黒か」の二元論で考えるワナ
■白か黒かの二元論に陥るな
人々は都会を捨てるのか、捨てないのか。子供たちの教育はオンラインになるのか、それとも今後も登校して教室で勉強するのか。消費者は今後も実店舗で買い物をするのか、しないのか。メディアはこの手の質問が大のお気に入りだ。いい見出しになるからである。この類いの質問には、未来を白か黒かの二元論に落とし込む危険がある。
とはいえ、完全な変化などめったにないし、全面的、絶対的な変化でなければ、われわれの暮らしに何ら意味を持たないということもないのだ。企業は廃業でもしない限り、客を一人残らず失うこともない。同様に、企業はすべての人々に商品を売らなければ、大成功できないわけでもない。
逆に言えば、さまざまなトレンドの影響を考える際には、ほんのわずかな変化であっても、すべてを変えてしまうこともある点を忘れてはならない。
ダグ・スティーブンス
小売コンサルタント