「営業向いてない」で終わる人と「営業を得意にする人」の差【元PwCの人事コンサルタントが解説】

「営業向いてない」で終わる人と「営業を得意にする人」の差【元PwCの人事コンサルタントが解説】

人事・戦略コンサルタントの松本利明氏は、書籍『「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方』(KADOKAWA)のなかで、社会人がキャリアップをするには、自分の「資質」を高めていくのではなく、「逆張りする」ことが大切であると説いています。

「営業に向いてない性格」でもうまくいったワケ

2.みんなが不得意な「ありがとう」を拾う

 

建設系の会社で営業成績が万年ビリだったAさんが40歳を前に年収1000万円を超えました。不正ではなく、何をしたか。ライバルが苦手な分野の逆張りをしたのです。

 

この建設会社の営業は達成意欲が強い人材ばかりでした。明るく前向き。勢い、ハッタリあり、受注できなくても、気にせず、どんどん次に進んでいくタイプが主流でした。Aさんは真逆の資質。慎重、細かい、手順手続きがきっちり決まっていないと不安で動けないタイプ。

 

上司や周りからは「Aさんは営業に向いていない」という烙印(らくいん)を押されていました。35歳でストレスから体調を壊し、管理部門の雑用係という閑職に。飛び込み営業でのストレスがなくなり毎日定時で退社。心身の健康を取り戻すと同時に、興味関心があった会計、法律、過去の事例を学ぶようになりました。

 

Aさんの資質はコツコツタイプ。法律面の資格を取ったのを機会に調査部に異動。難しい案件を抱えた営業から同行や相談が行列待ちになるようになったそうです。コツコツ法律や事例研究をする資質は、現場の営業で持ち合わせている人がいなかったからです。慎重にじっくり取り組める資質も、この仕事にあっていました。

 

結果、再度、法律知識が必要な大型案件を扱う営業部署に異動。メキメキと頭角を現し、業績も全国で常に3位以内。40歳で抜擢され、この部署の部長になり年収1000万円を超えたそうです。

 

まさに、王道の資質がないので、逆張りした結果、自分らしく、やりがいを持ち、評価され、稼げるようになったのです。そう、楽しく豊かに生きるには、世界的な天才である必要はないのです。自分らしく生きる天才になりましょう。逆張りすれば簡単です。

 

 

松本 俊明

人事・戦略コンサルタント
HRストラテジー代表
 

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「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方

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松本 利明

KADOKAWA

市場価値に左右されない、「自分の価値」の組み立て方を解説した話題書! 著者は、PwC、マーサー、アクセンチュアといった世界的な外資系コンサルティング会社で5万人以上のリストラを手伝い、その一方で、6500人を超えるリ…

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