転職した後「活躍できる人」と「活躍できない人」の決定的な差【元PwCの人事コンサルタントが解説】 (写真はイメージです/PIXTA)

さまざまな会社で人事・戦略コンサルタントとして活躍してきた松本利明氏の書籍『「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方』(KADOKAWA)より一部を抜粋・編集し、自分に合った転職先の探し方、労働市場において自身の価値を高める手段について紹介します。

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成長期?安定期?事業のライフサイクルの見極めが重要

「大企業からベンチャーにいったら人生がアドベンチャーになった」という人は、実は大量に存在します。その企業の卒業生会、同期会、同窓会、趣味の会から姿を消すので気づくと見なくなっています。

 

恥ずかしくて引っ込んでしまうのですが、そういう方を仕事柄多くみてきました。

 

逆に大企業からベンチャーに移って成功している人もいます。その差は何か。事業のライフサイクル「導入」「成長」「安定」「衰退・再展開」のどのフェーズが自分にあっているかを知り、そこから出ずに異動や転職をするので成功しているのです。

 

各フェーズの特徴を解説します[図表1]。

 

1.導入期

限られたお金と人手を貴重な資源としてビジネスを成功させるため、様々なチャレンジをするフェーズです。

また世間で受け入れられているビジネスではありません。新しいアイディアを紡(つむ)ぎあげるだけでなく、信頼を得るために品質のバラツキがないようにする気配りも大事です。

このフェーズではワンマンか同志が集まり組成されます。ビジョンや構想力がある社長とその応援団が集まるFacebookのようなスタイルが今風でしょう。

今、ここにいる仲間で未来を夢見てチャレンジする仲間意識が高い人が集まります。

そしてある時、市場の摑み方がわかり、一発当てると次のフェーズに向かいます。

 

2.成長期

成長期の初期段階の社内は躍動感に沸き、活気づきます。前向きな取り組みに果敢にチャレンジします。導入期や成長期の失敗・成功の経験は小さな組織では共有が速く、成長の確度も高まります。

「売上が全てを癒(い)やす」状況となり、売上も規模も急成長していきます。経営企画、マーケティング、人事など、組織の機能がわかれていき、やがて安定期を迎えます。

 

3.安定期

我社の儲かるビジネスモデルが確立し、計画的に仕組みと管理で組織を動かしていくようになります。伸びが落ちてくるので差別化・ブランディング、効率化を行うなどして、利益とビジネスモデルの寿命を保ちます。

 

4.衰退・再展開期

市場の変化により、ビジネスモデルが終焉(しゅうえん)を迎える段階です。一部のリーダー企業はキャッシュを生み続けることができますが、それ以外の企業は、撤退するか、イノベーションにより新たな価値の創造を行うか、どちらかになります。

 

[図表1]事業のライフサイクルと資質の関係
[図表1]事業のライフサイクルと資質の関係

 

それぞれのフェーズで求められる資質は異なります。仕組み化しルールを決め、守らせる安定期に資質がフィットした人は、成長期の売上が全てを癒す、勢いはあるけれど、先々は安定的に読めず、ほころびが出ても、何とか状況対応しながら支えていく状態は不安でストレスしか感じません。

 

安定期向きの人なら成長期だとフラットな文化なのに、階層をつくり、指揮命令系統で動かそうとするなど、安定期の組織で成功したやり方を持ちこもうとして逆に浮いてしまい、居場所を失うのです。

 

サイバーエージェントの取締役統括の曽山哲人さんいわく、サイバーエージェントでは新規事業の提案を社内で集め、藤田晋社長が最終的に承認したとしても、事業の立ち上げに関しては「その事業の立ち上げに向いている」人材でアサインします。事業アイディアを総創発することと、成長させる人材は異なることを多くの失敗と成功から学んできたからだそうです。

 

\ 7/29(木)開催/

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人事・戦略コンサルタント
HRストラテジー代表

PwC、マーサー・ジャパン、アクセンチュアなどといった大手外資系コンサルティングファームのプリンシパル(部長級)を経て現職。事業開発や人材開発の課題に対し、現場に入り込み、クライアントと一緒に汗をかきながら成果を出すスタイルのコンサルティングに24年以上従事している。

外資系・日系大手企業から中堅企業まで600社以上の働き方と人材マネジメントの改革に従事し、5万人以上のリストラと6500名以上の次世代リーダーの選定と育成を通した「人材の目利き」が持ち味である。

最近は企業向けのコンサルティングに加え、「誰もが、自分らしく、活躍できる世の中」に近づけるため、自分の持ち味を活かしたキャリアの組み立て方を学生、ワーママ、若手からベテランのビジネスパーソンに教え、個別のアドバイスを5000名以上、ライフワークとして提供し、好評を得ている。

世界で最大規模の人事が集う協会(SHRM)の日本支部(JSHRM)の元執行役員でHR総研客員研究員。英国BBC、ロイター通信、TBS、日本経済新聞、AERAなどメディア実績・講演実績が多数あり、著書に『稼げる人稼げない人の習慣』(日経新聞出版社)、『「いつでも転職できる」を武器にする』(KADOKAWA)、『「ラクして速い」が一番すごい』(ダイヤモンド社)などがある。

著者紹介

連載超具体的!「いつでも転職できる」人になる方法

「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方

「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方

松本 利明

KADOKAWA

市場価値に左右されない、「自分の価値」の組み立て方を解説した話題書! 著者は、PwC、マーサー、アクセンチュアといった世界的な外資系コンサルティング会社で5万人以上のリストラを手伝い、その一方で、6500人を超えるリ…

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