「成功」は、どの範囲で見るかによって評価が変わる
インターハイの種目にすらなっていないマイナー競技であれば、高校生日本一を目指すことだってできるかもしれません。これらの経験は、のちの人生にも大きく影響します。
なぜならば、就職活動であなたという人物をアピールしなければならないとき「高校では体育会の副部長でした」という経歴よりも「高校時代にインターハイで優勝しました」のほうが面接官の興味をひけるからです。成功というのは全世界的に有名になることだけを言うのではありません。
それはもちろん、起業するのであれば、目標はGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)に並ぶなどと大きく意識するのは良いことですが、GAFAの一角に入れないからといって、失敗だというわけではないでしょう。
さらにもっと的を絞って、日本の20代起業家や女性起業家を目標にしてみれば、ベスト10入りを狙うことができるかもしれません。成功というものは、どの範囲で見るかによって評価が変わってくるのです。
ですから、あえてその道を選ぶのであればともかく、漠然と「つぶしのきく仕事」「ニーズのある仕事」「とにかく有名な会社」などと考えて、人気のある職種を目指すのは大変にリスクの高いことだと思います。
どんなに狭い世界でも競争はあるものですが、競争する相手が多く、優秀な人が集まっている可能性の高いところに何も考えずに向かう必要はありません。中国の『史記』にある日本でもなじみのある言葉として「鶏口となるも牛後となるなかれ」があります。
大きな団体(牛)で人の後ろについて回るよりも、たとえ小さな団体(鶏)であってもトップ(口)にいるほうが、豊かな経験ができるという意味です。
就職活動でいえば、誰もが知っている有名な大企業は競争倍率が高いですが、一部上場していても知名度の低い大企業や、条件が多少劣っていても面白そうな仕事ができる中小企業のほうが、あなたが活躍できる余地があるかもしれません。
ですから進路を選ぶ際には「自分が活躍できるかどうか」「スペックの被るライバルがいないか」「自分が自由にのびのびできそうか」などを考慮するのがよいと思います。
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