近未来の消費者洞察データを基軸にイノベーション支援を展開する、株式会社SEEDATA代表取締役社長の宮井弘之氏は、周知の事実や世の中の常識に囚われずに成功するための思考法を説いています。

「二番煎じ」真似することがいい選択肢?

ビジネスではよく、「他社と差別化しろ」、「オリジナルな商品を作れ」などと言う人がいますが、そういった言葉を聞くたびに、私は無言で相手の目を見つめることにしています。その心は「マジで言っていますか?」です。

 

(写真はイメージです/PIXTA)
(写真はイメージです/PIXTA)

 

二番煎じがちょうど実行できそうな業界というのは、まさに成長途中、時流に乗りかけている可能性があります。古今東西のビジネスで成功したケースを調べれば、その多くが二番煎じどころか、他社の模倣から始まっていることが分かります。

 

例えば、日本の大手ネットサービスの中で、海外のサービスの模倣から始まったところは少なくありません。模倣といっても違法なものではなく、例えば海外の企業と契約を締結して始めた著名なインターネットサイトや流通等は、今やどちらも、もともとの親会社を凌駕するほどに成功しました。

 

身近な例としてカフェを挙げることができます。昔は日本には今のようなカフェ業態はなく、喫煙可能で男性ビジネスマンが一服ついでに立ち寄るような喫茶店型のチェーンが一般的でした。

 

そこに、内装にこだわり、禁煙でむしろ女性をターゲットにしたようなカフェチェーンがアメリカから上陸しました。各社はそれぞれ競合の良いところを模倣し、今やカフェは老若男女にとって居心地の良い空間へと発展しました。

 

これは、先に存在するすばらしいものをお手本として、そこから自分なりのオリジナルを生み出すという、良い意味でのコピーです。

 

なぜコピーなのに良いものであるのかといえば、それによって恩恵を受けているのは私たち消費者であり、また競争も促進されてより良いサービスが生み出されるからです。

 

例えば、初期のカフェチェーンはフードが弱かったのですが、後追いの別カフェチェーンがおいしいクロワッサンなどを提供して差別化を図ろうとしたことで競争が生まれ、各社のフードも格段においしくなりました。

 

このように、最初は同質化から始めて、あとから改善点を見つけて徐々に差別化するのが時流に乗りながら新しいことを始める際の成功のセオリーだと私はよく言っています。そのようなコピーからの改善を「カッコ悪い」とバカにする人がいることは知っています。

 

 

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