(写真はイメージです/PIXTA)

近未来の消費者洞察データを基軸にイノベーション支援を展開する、株式会社SEEDATA代表取締役社長の宮井弘之氏は、仕事で、自分の評価を高めるためには「同僚をお客さんだと思え」と説いています。

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    社内評価を上げる「同僚も全員顧客」という考え方

    上司とお客さんに対してはやたらと腰が低くて丁寧だけれども、部下に対しては横柄で威張っている人がいますよね。

     

    自分が上司からいつも偉ぶられていてストレスが溜まっているから、部下に対しても自然と同じことをやってしまうのでしょうか。

     

    お店などでも、お客さんに丁寧に話したすぐあとで、豹変して従業員に怒鳴っているオーナーをたまに見掛けますが、あれは客として見ていても気分のいいものではありません。

     

    逆に、上司に対していつもつっけんどんで、マイペースを崩さない人もいます。いずれも社会人としてあまりよろしくないのではないかと思います。

     

    もちろん、同じ会社で働いているのであれば、上司と部下は指揮命令関係にあります。ですから、上司が部下に対して命令して当然ではないかと思っている人もいるようですが、指揮命令というのは、あくまでも会社内での役割でしかありません。

     

    会社を離れてしまえば、理論上は対等な人間同士です。いってみれば、私たちは上司と部下というロールプレイをしているだけなのです。

     

    ですから、相手の恨みを買うような真似は、できるだけしないほうがいいのです。社会人としては、社内であろうが社外であろうが、出会う人のすべてを自分という個人のお客さんだと思って接するのがいちばん良いと思います。

     

    最近はかなり崩れてきたとはいえ、長幼の序を重視する儒教的価値観が広まっていて、終身雇用が当たり前で解雇に対する規制の強い日本の企業では、社内の上下関係は社外に出たのちも永続的に続くかのように思われていて、仕事とプライベートの境目があいまいになっているように思います。

     

    いずれにせよ、上司を怒らせたり、部下の恨みを買ったり、同僚から嫌われたりしてもメリットはまったくありませんから、誰に対しても、相手は自分の人生におけるお客さんだと思って、いつも相手の立場に立ち、相手を尊重して話を傾聴するのがよいのです。

     

    私自身、経営者といえども、博報堂グループの子会社なので、親会社の博報堂は最重要顧客だと考えていて、博報堂の人に会うときは、たとえそれが後輩であっても「お客さん」だと思って接しています。そういう気持ちや態度はきちんと伝わりますから、親会社との関係も非常に良好です。

     

    また、同僚や部下を「お客さん」だと思って接していると、見え方が異なってきて「洞察思考」が働くのです。

    ※過去の事実に、自分たちの考えや行動を反映させ、複数の未来を想定すること

     

    例えば、部下が慕ってくれているのであれば、それは自分という商品のファンになってくれたということですから、将来の仕事の協力という「リピート購入」があるかもしれません。上司のことも、お客さんの一人だと思って接していれば、やがて自分のポジションが上がるとかの引き合いがあり得るでしょう。

     

    また、上司や部下や同僚に対して、お客さんにするようにお礼のメールとか飲みのお誘いなどをしてみると、あまりそういうことをする人はいませんから、あなたの印象が高まって社内評価も上がることでしょう。

     

    プライベートでも、自分の親や配偶者、子どもをお客さんだと思って接してみれば、家族に対するストレスが軽減します。一般に、家族関係でイライラするというのは、相手が思いどおりに動いてくれないことから起こりますが、そもそも家族といっても他人なのですから、自分の思いどおりになるわけがないのです。

     

    家族は他人、親は他人、夫婦は他人、子どもも他人と、言葉にしてしまうと寂しいように感じますが、そう思って接したほうが関係も良好になって、距離があって冷静になるだけに相手を喜ばせることもできて、毎日の生活もハッピーになります。

     

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    宮井 弘之

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