介護付有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、地域密着型のグループホームを運営する株式会社三英堂商事の代表取締役社長・上村岩男氏が、人生100年時代を迎えた日本の介護業界について解説します。

介護保険施行から20年「介護施設」はどうなってる?

介護保険制度が2000年にスタートしてはや20年が過ぎました。私が介護事業を始めたのはそれよりも少し早く、1998年には千葉県船橋市に「家族の家ひまわり船橋」(介護付有料老人ホーム)を開設しています。

 

当時はまだ介護というキーワードは国民に認知されていない遠い世界のことのように思われていました。以来、現在に至るまで首都圏をはじめ、その近傍に44カ所の有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、グループホームを開設・運営してきました。

 

その間、介護保険制度はさまざまな改正を重ねてきました。例えば、2006年には新たな介護予防事業として地域支援事業が創設され、2012年には地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みがスタートしています。

 

この地域包括ケアシステムは、高齢者が住み慣れた場所で自分らしい生活を最期まで送れるよう医療・介護・予防・住まい・生活支援を一体的に提供することを目的としたものであり、2020年の改正ではその強化が図られています。

 

また、こうした保険制度の見直しの他にも、介護の世界を巡る状況には、数々の大きな変化がありました。

 

市場規模が拡大する中で、教育、保険、警備等の異業種から介護業界に参入する動きが活発化したり、さらには今現在、人手不足を背景に外国人介護人材の活用も積極的に進められているところです。介護保険が施行されてからの20年間は介護の世界・業界にとって、まさに“激動・激変の20年”と呼ぶべき時代だったのです。

高齢者の総人口に占める割合は世界最高に

先に触れた「家族の家ひまわり船橋」がオープンした20数年前の当時は、世間一般の人たちが「介護」という言葉を聞いたとき、おそらく病人やけが人の介護を思い浮かべることが多かったのではないかと思います。

 

それが今では、「介護」といえば、真っ先にお年寄りを介護する姿をイメージする人がほとんどではないでしょうか。このように「介護=高齢者介護」というイメージが日本の社会に広く深く定着した背景の一つには、高齢化社会の急速な進展を挙げることができます。

 

(写真はイメージです/PIXTA)
(写真はイメージです/PIXTA)

 

総務省によれば、2020年9月の時点で、65歳以上の高齢者人口は3617万人であり、前年に比べて30万人も増加し、過去最多となっています。男女別にみると、男性は1573万人、女性は2044万人であり、女性の方が男性より471万人多くなっています。

 

また、高齢者の総人口に占める割合は世界最高の28.7パーセントです。因みに、2位はイタリア(23.3パーセント)、3位はポルトガル(22.8パーセント)、4位はフィンランド(22.6パーセント)、5位はギリシャ(22.3パーセント)です。この数値を見て分かるとおり、いかにわが国の高齢化がすごいスピードで進んでいるかが理解できます。

 

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