誤嚥(ごえん)のリスクは非常に深刻な問題
転倒と並び介護施設で起こるリスクが高いのが、誤嚥(ごえん)事故です。誤嚥とは、食べ物等が誤って気管に入ってしまうことであり、肺炎や窒息等の重大事故の原因になります。
高齢になると咀嚼する力や飲み込む力が低下したり、唾液の量が少なくなるため、食べ物等をのどの奥に送り込むことが難しくなります。さらに、万が一、食べ物がのどに詰まったときにも、せきなどで押し返す力が弱まっています。
こうしたことが原因となって、誤嚥が起こりやすくなるのです。また、飲み込む力などは健常者と変わりなくても、認知症を患っているような場合には、認知機能の低下のために、安全な食べ方が難しくなるケースがみられます。
例えば、知らず知らずのうちに食べ物を次から次へと口いっぱいに入れて、そのまま丸飲みしてしまうようなこともあるのです。誤嚥によって窒息が起こった場合はもちろん、肺炎となった場合にも大切な命を失うことになりかねません。誤嚥事故のリスクは非常に深刻な問題なのです。
■食事を入れる器を小さくするのも一つの手
では、誤嚥事故を防ぐためには、どのような対策を講じるべきなのでしょうか。まず、大前提として、噛みにくいもの、飲み込みにくいものなどは極力食事に出さないようにすることです。
あるいは、もし提供するとしても小さく切り分け刻むことが必要です。また、嚥下機能が低下している人に対しては、食事を刻み食にして飲み込みやすくしたり、咀嚼しやすくすることなどが必要でしょう。
さらに、認知症の人への工夫としては、食事を入れる器を小さくして、食べ物の量が少ししか入らないようにするという方法があります。これなら大量の食べ物を一度に口へ入れてしまうことを防げます。
また、スタッフがすぐそばにいて、ゆっくりと咀嚼して飲み込むよう、サポートしてあげることも有効でしょう。
こうした防止策を取ったうえで、もし万が一、のどに食べ物が詰まってしまった場合の救急法としては、背部叩打法とハイムリック法の2つがあります。
うつぶせにして背中をぼんぼんと叩いてあげるのが背部叩打法であり、こぶしを後ろからみぞおちに入れて突き上げて、詰まっているものを吐き出させるのがハイムリック法です。
他には掃除機で食べ物を吸い出すという方法もありますが、咀嚼せずに丸のみしてしまったような場合には、このやり方では対応することが難しいでしょう。その場合には、救急隊に連絡するほかありません。
このような不測の事態を最大限に避けるためにも、やはり誤嚥そのものを防ぐことが何より望ましいといえます。
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