洞察思考を鍛える第一歩は「直感を信じるな」
しかし、これを言っているのはネット広告に携わっている人だけで、もちろんテレビ局の人はそんなことは言いません。テレビ局の人は「テレビ広告がいい」と言いますし、どちらもポジション・トークです。実際に、平均的には、ネット広告だけの場合よりも、ネット広告とテレビ広告をまぜたほうが広告効果は高くなります。
テレビ広告は効果が計測できなくても、着実に効果を上げることのできる手段なのです。必要なことは効果の計測ではなく、その商品やサービスが売れることなので、もっともらしい言説にのっとった「直感」に騙されてはいけません。
私はフラットな立場から、両方の併用が最善だと考えていますが、それにもまた裏がないかどうか、皆さんご自身で考えてみてください。
たとえそれが社長であれ上司であれ、社会人になったら他人の言うことを鵜呑みにして、深く考えずに済むルールにしてしまうのは危険です。
「直感」を信じるなというのは、自分が今までに生きてきた業界や会社のルール、慣習に無意識に縛られるのではなく、常に一つひとつのケースで何が最善かを考えよということにほかなりません。洞察思考を鍛える第一歩は「直感を信じるな」です。
宮井 弘之
株式会社SEEDATA 代表取締役社長
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