近未来の消費者洞察データを基軸にイノベーション支援を展開する、株式会社SEEDATA代表取締役社長の宮井弘之氏は、周知の事実や世の中の常識に囚われずに成功するための思考法を説いています。

「何をやるか」よりも、「いつやるか」が大切な理由

2018年、日本で最初のユニコーン企業(時価総額1000億円以上)といわれているメルカリの上場前後の時期からベンチャーブームといえるほど、ベンチャー起業は盛り上がりを見せています。

 

私も起業には昔からそこはかとなく憧れていましたが、学生起業なんて特別な人のやることだろうと感じて、就職してサラリーマンをしていました。しかし、心の奥でやりたいと思っていることはいつかやることになるらしく、社内起業が成功して、現在は子会社の社長として毎日を忙しく過ごしています。

 

起業家支援やエンジェル投資なども行っているので、起業家の方ともしょっちゅう会う機会があります。メディアによく登場する一部の起業家の方のイメージなどから、一般的に起業家といえば、皆さん雄弁で自信に満ち溢れている印象がありますが、実際に成功している起業家はそのような方ばかりではありません。

 

起業計画に対しては臆病なほどに慎重な方が多いですし、性格も謙虚で物静かな方も多いのです。例えば、誰もが知っているSNS企業の創業者の方は「自分が成功したのは運が良かったからだ」と話してくれました。

 

その方の言によれば「自分はそれほど特別な人間ではない。ちょうどSNSが流行る直前に良いタイミングで始められたから成功できた。もしSNS以外で起業していたら、自分の能力的に失敗していた可能性が高い」と冷静に分析されていました。

 

実際に、私もさまざまな起業家の方とお話しして感じるのは、起業に成功するために必要なのは、起業家本人の資質や人間力はもちろんですが、どんなに本人の能力が高くてもそれだけでは不足で、ビジネスモデルと起業のタイミングがそろわなければならないということです。

 

しかし、起業家の資質やビジネスモデルが大切というのはよくいわれていますが、起業のタイミングについてはあまり語られることがありません。なぜかといえば、起業のタイミングを計ることは難しく、それはほとんど運という言葉で片付けられるからです。

 

市場は気紛れなものです。どんなに革新的なサービスであっても、起業が早過ぎれば世の中に受け入れられることなく終わってしまいますし、逆に市場が成熟してからでは競争相手が多過ぎて事業を伸ばすことが難しくなります。

 

ちょうど市場ができあがってきた頃に、他社よりも先駆けてサービスを開始することができればよいのですが、それを達成するのは半ば運頼みのところがあります。

 

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