「ゲーム」と「子育て」の奇妙な共通点
奇妙に思われるかもしれませんが、ゲームをつくっている側の目線で見ますと、意外とシンプルなところでゲーム制作と子育ては似ています。それは、ゲームはユーザーに、○×(勉強であれ、遊びであれ)はお子さんに、「やってもらう」という点です。自ら「やる」のではなく、誰かに「やってもらう」ということは、自分でコントロールをすることがより難しくなるものです。
ゲームのことがよくわからない親御さんでも、子育てで考えれば思い当たる節があるかと思います。
自分で「やる」ほうが早いですし、簡単だと感じることが多いのは明白です。一生懸命「やってほしい」のになかなか夢中になってやってくれない、お子さんに手伝ってほしいと思いながらも説明が面倒だから親御さん自らでやってしまう、なんてことは日々の生活で普通によくあることです。
ゲームも同じで、つくっている側がプレイする分には支障も少なくスムーズに進められます。
内容を知っているので当たり前のことですが、「やってもらう」側はその当たり前を知りませんし、理解を深めたり上達することが求められるので、より難しさを感じてしまいます。
「やってもらう」障害を乗り越えて、数多くある娯楽のなかから選んでもらうためには、大きな工夫が必要です。そのため、技術の進歩や流行りに合わせる以外にも、ゲーム制作には多岐にわたる試行錯誤が求められ行われています。
ではなぜ、そんな「やってもらう」ゲームが人を夢中にさせ、娯楽として飽きられずに「やる」を促すことができるのか?
その理由はシンプルに、ゲームは「面白い」からだと考えます。
ただ、この「面白い」という言葉は深い意味や多様性を持っていて、一筋縄ではいきません。何をもって「面白い」と思うのか、娯楽をつくっている人の多くが明確に仕組みを説明することができないと思います。それができれば、ヒットしか生み出さない錬金術師のようなクリエイターがいることになります。近い方は、ごくまれにおられますが……。
では、ゲームがお子さんたちに「面白い」と受け入れられているのはなぜでしょう?
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