ファイナルファンタジー、キングダムハーツ、スーパーマリオシリーズなどの制作に携わった菱沼寛章氏は書籍『ゲームは子育てを助けられる ゲーム制作から考える子育て攻略本』のなかで、ゲームと教育の意外な関連性を指摘しています。

ゲーム制作者が語る「子どもを夢中にさせる仕組み」

ここでゲームの基本的な流れを、簡単に説明します。

 

ゲームの基本的なサイクル

0   さわってもらうために「興味」を持ってもらう
1   ゲーム内の「ルール」を理解してもらう
2   簡単な操作から始めてもらう
3   簡単をクリアするまでトライしてもらう
4   簡単を成功することで「達成感」を得てもらう
5   少し難しいことに挑戦し、「自発的」に進めてもらう
6   「上達」を感じ、より難しいことに挑戦してもらう
7   6までを繰り返し、エンディングを目指してもらう

 

いかがでしょうか?

 

「〜してもらう」ばかりが並んでいて、十分に面倒そうに見えます。と同時に「自発的」に進めてほしいなど、親御さんがお子さんに「やってほしい」○×の流れと近いと感じないでしょうか?

 

ゲームは、数多くの「やる」をクリアしてもらい進めています。私はゲーム制作者でありながら二児の父親でもあったため、このサイクルが似ていると感じたとともに、ゲームづくりも子育ても、ウンウンうなりながら必死に考えるだけでは答えが出ないという点も似ていると感じました。

 

考えすぎると行動は固まりますし、仕掛けなければ結果は変わりません。そして、ゲーム制作の場合では、制作者の「やる」を増やすことで、数多くのプレイヤーに「やってもらう」ことへ近づけていきます。

 

子育ても同じではないでしょうか。親御さんのお子さんへの仕掛け方や考える視点が増えると、親御さんが「やる」ことも増えてきます。

 

これから説明する視点や考え方を意識して自分の子どもたちと接するようになってから、私にとっての成功・失敗の結果はいろいろありましたが、やり取りは確実に面白くなってきました。

 

自らの子育ての指針として大きく役立ったとは思っていますが、まとめた考えがベストだとは思っていません。とはいえ、お子さんのやる気が出るのを待ってイライラするより、自らが仕掛けて反応を見ていくほうが日々を前向きに進められます。「やってもらう」側にやる気がないなら与えればよい、と考えるようになるのです。

 

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本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『ゲームは子育てを助けられる ゲーム制作から考える子育て攻略本』より一部を抜粋したものです。最新の税制・法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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