現役教師の小林宣洋氏は書籍『教育現場の光と闇~学校も所詮〔白い巨塔〕~』のなかで、教諭と生徒の「ピアス」をめぐる諸問題を紹介しています。

一、話し合う 二、無視する 三、学校に来ない

最後の納得のいかない思いについては共感の意を示し、透明のものを学校に着けてきていいように了解を取る努力をする旨を告げ、正式に決まるまでは着けてこないことを約束して話を終えた。

 

5日後、職員会議で経過説明したところ、その日に着けてきていて、はずさせた旨の報告があった。それを受けて部活動中にT男を呼び出し、話し合った。以下はこの時のT男の主張である。

 

「穴がふさがらないように、ピンだけのものをずっと着けていたが見つからなかった。今日は着け替えるのを忘れて、透明のピアスを着けてきてしまった。あれから自分で考えたことが3つある。一つ目はきちんと話し合って決める。二つ目は一切無視する。三つ目はそんなんだったら学校に来ない。」

 

私の「二つ目を取ったのか?」との問いに、「はい」と答える。着け替えるのを忘れたとは言っていたが、意識的に試しに着けてきたのかとも考えられた。

 

私は、学校社会が成り立たない故、二つ目だけは許さない旨を伝えた。しかし、学校にいる間はずしただけでも1年生の時に穴がふさがってしまった経験があるため、透明のものだけは学校でもしていたいとT男は主張した。それが許されるように翌朝の打ち合わせで提案するが、どう決まっても従うように告げたところ、「従えるか分かりません。どう決まっても着けてくると思います。」との返答だった。

 

翌朝の打ち合わせでは、「ピンだけのものも許さない、翌週の生活指導部会・職員会議で討議するが、それまでは一切着けてこない」ということになった。

 

前日のT男の話をくんで、ピンだけのものを許してもらえるように打診したが、それまでのT男の素行や、規則がなし崩し的に変わっていくことへの懸念から反対意見が多数を占めた。

 

朝学活の直後、本人に告げ、ピンだけのものを着けていたので、その場ではずさせた。

 

私が「T男がいい加減なことをするから話がうまくいかなくなった!」と強い口調で投げ掛けたところ、「もう面倒臭いからいいです。自分で適当にやるから」とふて腐れた態度で応答してきた。

 

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    本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『教育現場の光と闇~学校も所詮〔白い巨塔〕~』より一部を抜粋したものです。最新の税制・法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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