【登場人物の紹介】
尾内 星子(おうち ほしこ)さん…30歳。35歳の夫、5歳の長女の3人家族。今は家賃10万円の賃貸マンション暮らし。マイホームが欲しいけど、お金のことが心配で、なかなか行動に移せずにいる。
西澤 京子さん…1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、大手保険会社、デベロッパー、不動産販売会社、FPオフィス代表を経て現在は不動産関連会社勤務。
火災保険の補填内容にない「地震」、保険の入り方は?
星子さん 阪神淡路大震災や東日本大震災を経験して、地震への備えも大事だなって思うんです。地震で家が倒れたりした時、地震保険に入っていないと補償されないんですよね?
西澤さん そうです。地震や噴火、またはこれらによる津波を原因とする火災、損壊などの場合、地震保険に入っていないと保険金を受け取ることができません。
星子さん 地震が原因の火災は火災保険では補償されないんですね。じゃあ、地震保険にも入らないといけませんね。
西澤さん ただ、地震保険は単独で加入できる保険ではなく、火災保険に付帯して、セットで加入するものなんですよ。
星子さん では保険金額や保険期間も火災保険と同じですね?
西澤さん いいえ、保険金額は火災保険金額の30〜50%の範囲内で、建物は5000万円が上限です。保険期間は最長でも5年です。地震保険金で建物の再築は難しいですが、被災後の生活再建のためにはやはり加入しておきたいですね[図表1]。
【ここがポイント!】
Point 01 地震や噴火、またはこれらによる津波を原因とする火災、損壊などは地震保険で補償される。
Point 02 地震保険は単独の保険ではなく、火災保険とセットで加入する。
Point 03 保険金額は火災保険金額の30~50%の範囲内で、建物は5000万円が
上限。期間は最長で5年。
【注目キーワード】地震保険料控除
1年間に負担した地震保険料に応じて一定額をその年の所得から控除し、所得税と住民税の負担を軽減できる制度が地震保険料控除。地震保険は火災保険とセットで契約するが、火災保険料分は控除の対象外。
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