【登場人物の紹介】
尾内 星子(おうち ほしこ)さん…30歳。35歳の夫、5歳の長女の3人家族。今は家賃10万円の賃貸マンション暮らし。マイホームが欲しいけど、お金のことが心配で、なかなか行動に移せずにいる。
西澤 京子さん…1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、大手保険会社、デベロッパー、不動産販売会社、FPオフィス代表を経て現在は不動産関連会社勤務。
住宅ローンの返済期間50年…長いほど返済が楽?
西澤さん 一般的には80歳までに完済できる期間か、35年返済のどちらか短いほうが最長返済期間ということになります。
星子さん では、50歳の人は30年返済が最長ということですね。35年よりも長い返済期間というのはないのですか?
西澤さん 一部の銀行ローンの他、フラット50という50年返済が最長の住宅ローンがあります。
星子さん 50年返済は、毎月返済額が少なくできそうですね。
西澤さん 同じ借入額、同じ金利なら、返済期間が長いほど毎回の返済額は少なくなります。でも、長い返済期間で、固定期間を長くすれば、金利は高く、利息も多くなります。
星子さん 返済総額が多くなってしまいますね。
西澤さん 変動金利の場合は、返済期間が長いほど金利上昇のリスクも高くなりますよ。他にも保証料や団信保険料(金利上乗せ分)が多くかかります。一般の住宅ローンやフラット35とは借入条件も異なります。確認が必要ですね。
【ここがポイント!】
Point 01 住宅ローンの最長返済期間は一般的には80歳完済までの期間か35年の短いほう。
Point 02 フラット50という、50年返済の商品もある。一部の銀行にも35年を超える借入期間の住宅ローンがある。
Point 03 返済期間が長くなればなるほど、利息、保証料、団信保険料(金利上乗せ分)の負担が大きくなる[図表1]。
【注目キーワード】固定金利期間の長さと金利
現在、固定金利期間が長いほど適用金利は高くなる傾向にある。フラット35(20・50)の場合も同様。ただし、最近はその金利差が縮小傾向にあり、現在、フラット20とフラット35の金利差が0.1%を下回るケースもでてきた。
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