コロナ感染拡大の影響により在宅時間が増える中、マンションやアパートではタバコに関するトラブルが深刻化しています。※本記事では、OAG司法書士法人代表の太田垣章子氏の書籍『不動産大異変:「在宅時代」の住まいと生き方』(ポプラ社)から一部を抜粋・編集し、事例を紹介していきます。

「タバコを吸われる方に費用負担していただきたい…」

「皆が使う灰皿をそのままにしていたら、また匂うだの、臭いだの、文句を言われるんですよ。でも定期清掃ごときじゃ、間に合いません。撤去したら、それこそまたクレームの嵐です。もう、本当に勘弁して欲しいですよ。これを機会に禁煙してください!と言いたいくらいです」

 

安部さんの苦悩が伝わってきます。結局この物件では、喫煙者たちが交替で缶の片付けをするということで一件落着しました。

 

 

ただいつもこのように、解決していく訳ではありません。建物の敷地内の、駐車場やエントランスに喫煙スペースを確保できる広さがあればいいのですが、そうではない場合、敷地内での簡易喫煙所の設置は難しくなります。

 

選択肢は①室内で窓を閉め切って吸う、②バルコニーで吸って、近隣からのクレームを受ける、③物件から離れた場所まで行って吸う、④禁煙する、と限られてしまいます。

 

ところが今は退去時の原状回復義務も厳しく、タバコのヤニ汚れはクロスの張替え費用を請求されてしまいます。そのため賃借人側からすると、①の選択肢では退去時の費用負担がかなりのものになってしまいます。

 

そうすると②の近隣からのクレームを覚悟で自宅のバルコニーで吸うか、③の近くの野外等で吸うかに絞られてきます。そうなるとタバコを吸う度に外へ出ることは大変なので、結局大半の喫煙者がバルコニーで吸ってしまい、近隣トラブルに発展してきました。

 

「吸わない者からすると、タバコの匂いほど嫌なものはありません。緊急事態宣言以降、外に洗濯物を干すことを止めました。未だにタバコを吸う人がいるだなんて、信じられません」

 

口調厳しく苛立ちを隠せない田丸理絵さん(36歳)は、タバコのトラブルが元で引っ越しを考え出しました。小学校低学年と幼稚園のお子さんがいるため、ほぼ毎日洗濯機を回します。全ての洗濯物を浴室乾燥機で乾かすとなると、光熱費が数千円アップしてしまうのが痛いところです。

 

「本当にこの光熱費を、タバコを吸われる方に費用負担していただきたいくらいです。でも管理会社にいくら言っても、状況は変わらないので引っ越しを検討し始めました。こんな時に引っ越し代金って、請求できるのでしょうか」

 

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