営業で稼いでいたが…夢追い続けて二年も経つと?
「大きな家を建てるためにお金を稼ぐ」―そんな夢に向かって邁進していた私は、一年が過ぎた頃に給料が増えました。なおかつ、こっそり副業をしていたので、月に八十万円ほど稼ぎ、貯金をかなり殖やしていました。もちろん大きい家を建てるにはまだまだ足りないので、とにかく無駄遣いはせず、生活費も抑え、「貯金の鬼」となっていました。
ちょうど一九七〇年~八〇年頃は、世の中の景気がおおむねよく、貯金にはとてもいい時代でした。信じられないくらい金利が良かったのです。貯金がかなりの額になると定額預金だけではもったいないので、利率7%という超金利のいい終身養老保険という商品を買って運用することにしました。この積み立てが最初のうちは月三万円でしたが、そのうち月十万円も積み立てるようになりました。
二十代の頃から、それだけの保険を積み立てる人はなかなかいないでしょう。資産は最初に比べるとすごい勢いで伸びていきました。
そして何よりも励みになったのが、強みを活かし、夢に向かってコツコツと努力して二年も経つと、自分の強みが周りの人にも「強み」として認識されるようになったことです。私の場合は「営業の売上」という数値化できるわかりやすい根拠があったので、誰の目にも成績が伸びていることがわかります。
そして、「営業トークが抜群の安田さん」と、会社内外の人に言ってもらえるようになりました。私の「強み」が、自他共に認めるものになったということです。これは必ず、あなたにも訪れる瞬間です。
そうなると、急に夢へのステージが上がったことを実感するでしょう。なぜなら、周りの人があなたを認め、チャンスをくれるようになるからです。実際、私の場合には大きな出来事が二つありました。
一つ目は、社外のお客様から特別に目をかけて、育ててもらったことです。その方は当時のクライアントさん、ヨーロッパの大手ブランドを扱う最大商社の支店長でした。そんな私より四十歳も年上のNさんにある日、声をかけられたのです。
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