取引先で「うちの娘の婿にならないか」と言われる理由
「安田君、あなたはきっと将来社長になるに違いないよ。そのときに営業トークだけではダメなんだ。会社の資金繰りで数字が見られるようにならないと。ちょっと、私が数字について教えてあげようか、どう?」と言っていただいたのです。
私のような新入社員にとっては雲の上のような方。しかも、私の会社の外国人講師がレッスンに遅刻して営業担当の私が謝りに行ったりと、褒められるような仕事をしていませんでした。それまでたった二、三回挨拶しただけなのに、なぜそんな僕に……。本当に驚きの出来事でしたが、正直、自分自身も一生サラリーマンで終わることはないと薄々感じていたので、「お願いします!」と、即座に頭を下げました。

そして夏休みの二日間、ビッシリ会計についての教えをいただきました。今でもあの二日間は忘れられない思い出です。本当にNさんには心から感謝しています。ちょうどその頃から、社外のいろいろなクライアントさんから声をかけられるようになりました。
「うちの会社に来ないか?」とか「お客さん紹介するよ」とか、果ては「うちの娘の婿にならないか」(!?)という声かけまで、ありがたいお誘いをいただけるようになったのです。
大きな出来事の二つ目は、大阪支店長を拝命したことです。
まだ入社二年目の二十五歳の私に事務職のアシスタントを一人つけてくれ、私ひとりで大阪の新規開拓を任されました。これも、もちろん当時の私には大変なことでした。東京とはまるで違う地域での新規開拓は、挑戦の連続に他なりません。
たとえば、それまでの私の営業トークは一言で言うと、「1 こんな商品です → 2値段はいくらです → 3 私はこんな人です。よろしくお願いします」といった順番で、お客様との距離を縮めて、進めていく方法でした。
一方、当時の大阪のやり方は真逆でした。「1 私はこんな人です。よろしくお願いします」と最初にお客さんとお互いのことを語り、仲良くなってから、「2 値段はいくら」となり、「3 こんな商品です」という説明はほとんどないまま、「ほな、買うわ!」か「いらん!」となってしまうのです(現在は少し状況が違うかもしれませんが……)。
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