念願だったマイホーム。幸せも束の間、いつしか家計を圧迫し続ける「重荷」になっていた…。身に覚えのある方も多いのではないでしょうか。日本の住宅事情、先行きは明るくないかもしれません。

木造30坪のマイホーム。30年も経ったら…

■物件価格は購入時が最高(経年劣化によって価値はどんどん落ちていく)

 

不動産に限らず、あらゆる商品は売り手と買い手の関係によって価格が決まります。簡単に言えば、需要が多く、売り手が少なければ価格は上がりますし、反対に需要が少なく、売り手が多ければ価格は下がります。

 

不動産についても同じように考えることが大切です。とくに不動産の場合、値付けはかなりアバウトだと思っておいた方がいいでしょう。現に、不動産業者によっては、同じ物件でも、数十万円から数百万円ほど値付けが変わります。

 

イメージしやすいように分かりやすく説明すると、木造の30坪の一般的な住宅の場合、築年数が20年も経ってしまえば、固定資産税評価額では約百万円ほどしかありません。ですので、土地代に約百万円を上乗せした価格が、マイホームの一般的な市場価格になります。

 

よくある誤解として、「数百万円かけてリフォームしているから、そのぶん、住宅の価値も高まったはず」というもの。実際には、リフォーム代金がそこまで考慮されることはありません。新築物件並みの価格に近づくことは皆無です。

 

また、土地の価格については、課税価格を導き出すための「路線価」や市場に流通している価格から相場が算出されます。しかし、相場はあくまでも相場でしかありません。

 

このように、市場原理や売り手の事情が考慮される不動産マーケットでは、当然、人気のある地域の方が売りやすくなります。人気のある地域とはつまり、都心部をはじめとする、利便性の高い住宅密集地のことです。

 

需要があるから購入予備軍が増える。しかし、土地には限りがあるため、建築できる物件の数には限界がある。すると、土地の価格が高くなり、不動産の価値そのものも上がっていきます。これが不動産マーケットの実態です。

 

一方で、地方はどうでしょうか。

 

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池田 洋三

幻冬舎メディアコンサルティング

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