糖尿病リスクを高めるライフスタイルの都道府県は?
前述の通り、第2型の糖尿病は食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足など、生活習慣に左右されるとされています。同調査で「肥満症」で通院する人を都道府県別にみていくと、糖尿病と同様「滋賀県」が総人口に対して最も少なく、0.28%。「高知県」「秋田県」「群馬県」「和歌山県」と続きます(図表2)。
一方で総人口に対して「肥満症」の通院者が最も多いのが「沖縄県」で、総人口に対して0.69%。「佐賀県」「愛媛県」「京都府」「山形県」と続きます。
同調査で、ほかの生活習慣との関係もみていきましょう。
まず「飲酒」について。「毎日お酒を飲む」という人の割合は、全国平均16.44%。量は人それぞれ、日によってまちまちでしょうが、6人に1人は毎日晩酌を楽しんでいるという結果に。一方で「飲まない(飲めない)」という人の割合は、全国平均34.94%。3人に1人はお酒を一滴も飲まない、または飲めないという状況です。このことからも、お酒の席で無理に飲ませようとするのはご法度だといえるでしょう。
都道府県別にみていきます。「毎日飲む」と豪語する人が最も多いのが「新潟県」で20.46%と、5人に1人の割合。続くのが「秋田県」で20.30%。「広島県」18.94%、「宮崎県」18.81%、「島根県」18.66%と続きます。上位は清酒や焼酎などの生産地として名の知れたところが多く、住民もよく飲酒するという構図がみえてきます(図表3)。
一方、「毎日飲む」という割合が少ないのが「沖縄県」で11.87%と意外な結果に。「静岡県」14.67%、「徳島県」14.89%、「愛知県」14.95%、「岐阜県」15.02%と続きます。
続いて「喫煙」について。「毎日吸っている」という人の割合は、全国平均16.90%。一方で「吸わない」人は74.47%。喫煙者にとってはかなり肩身の狭い世の中だということが、この結果からも分かります。
都道府県別にみていきます。「毎日吸っている」というヘビースモーカーが多いのが「北海道」で20.88%。「福島県」20.54%、「青森県」20.52%、「佐賀県」19.59%、「岩手県」19.46%と続きます(図表4)。
一方、「毎日吸っている」という割合が少ないのが「奈良県」で13.68%。「兵庫県」「愛媛県」「島根県」「京都府」と続きます。
「糖尿病による通院者数」と「お酒を毎日飲むという人の総数」「煙草を毎日吸っているという人の総数」の関係性をみていくと、相関係数はともに「0.99」。極めて強い相関関係にあることがわかります。
また糖尿病患者が一番少ない「滋賀県」は、毎日飲酒する人の割合では34位、毎日喫煙する人の割合では42位と、糖尿病のリスクを高めるライフスタイルとは距離があるようです。さらに総務省の「社会生活基本調査」でスポーツ行動者率(男女別や年齢別などの属性ごとの人口のうち、1年間の間に、スポーツを行った人の割合)をみていくと、「滋賀県」は全国5位。糖尿病の予防にもつながっていると推測されます(図表5)。
新型コロナウイルスの重症化リスクもありますので、糖尿病をはじめとする生活習慣病には気を使っていきたいものです。
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