新成人が生きてきた20年を振り返る
1月11日、成人の日です。新型コロナウイルスの影響で今年は中止になる成人式も多いですが、本日は晴れて成人を迎えた人を祝う日です。ちなみに国民の祝日の一部を特定週の月曜日に移動させるハッピーマンデー制度が導入される2000年以前は、1月15日が成人の日でした。
そもそも成人の日は、国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)で、以下のように定義しています。
おとなになったことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。
以上です。
法律では成人の日の対象者を“おとなになった~青年”とだけ定義しているので、民法第4条「年齢二十歳をもって、成年とする」に則り、20歳=成人の日を祝福、としなくてもいいというわけです。とはいえ、全国の成人式はたいてい20歳を対象としていますから、やはり20歳ではない人を祝うのは少々おかしく感じるでしょうか?
2021年の新成人は124万人で前年比2万人増。生まれは2000年。ちょうどミレニアムベビーなどと騒がれていたときの子どもがたちが、いよいよ成人を迎えました。
彼らが生まれた2000年は、どのような年だったのか、振り返ってみましょう。
2000年1月1日。「コンピューターが誤作動するのでは?」と多くの人がドキドキした「2000年問題」。結局、騒がれたほどの問題は起きずに、穏やかに年が明けました。
4月、高齢化を見据えて「介護保険制度」がスタート。40歳になると介護保険加入が義務となり、保険料を支払うことになりました。そして老後、原則1割負担(前年度の所得に応じ2~3割負担になることも)で介護サービスを受けられるようになりました。
同月には、小渕首相の急逝を受けて第1次森内閣が発足。一部の自民党幹部による首相選びは「密室協議」と批判の対象となりました。
6月、朝鮮半島では初の「南北朝鮮首脳会談」が開催。平和ムードから、西側諸国も相次いで北朝鮮と国交を樹立しました。
7月、日本では「九州・沖縄サミット」が開催。かつて売上高日本一を誇った大手百貨店「そごう」が経営破綻しました。負債総額は2兆円。過剰な不動産融資で失敗した千代田生命などの倒産も相次いだ年でした。
9月には「シドニーオリンピック」が開催され、女子マラソンで高橋尚子が金メダル。国民栄誉賞も受賞しました。
11月に行われた「米大統領選」では接戦の末、ブッシュ氏が勝利。イチローが渡米したのも2000年でした。
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