(※画像はイメージです/PIXTA)

日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回は厚生労働省『令和2(2020)年受療行動調査(概数)の概況』から、病院の選び方に焦点をあててみましょう。

病院の情報の入手先は「家族・友人・知人」がトップ

厚生労働省は全国の医療施設を利用する患者について、受療の状況や受けた医療に対する満足度等を調査するために、令和2(2020)年受療行動調査を実施しました。その結果から、国内患者の「医療に対する認識や行動」についてみていきます。

 

令和2(2020)年受療行動調査によると、「この病院を選んだ理由がある」と回答した人は、外来、入院ともに「医師による紹介」が最も高く、外来で38.7%、入院で55.5%となりました。次いで、外来では「交通の便がよい」が27.9%、入院では「専門性が高い医療を提供している」が26.5%となっています。

 

■外来-入院別にみた病院を選んだ理由(複数回答可)

●医師による紹介

外来 38.7%/入院 55.5%

 

●交通の便がよい

外来 27.9%/入院 20.7%

 

●専門性が高い医療を提供している

外来 27.0%/入院 26.5%

 

●家族・友人・知人からのすすめ

外来 17.5%/入院 20.2%

 

●医師や看護師が親切

外来 15.2%/入院 21.5%

 

●建物がきれい・設備が整っている

外来 7.7%/入院 10.3%

 

●その他

外来 14.5%/入院 16.1%

 

注:「病院を選んだ理由」がある人の数値

 

病院を選ぶときに「情報を入手している」人は、外来が80.0%、入院が83.0%、「特に情報は入手していない」人は、外来が17.2%、入院が14.7%と、多くの人がどの病院が自分にとって最適かを調べていることがわかります。

 

病院を選ぶときに「情報を入手している」人。いったい何をみているのでしょうか。

 

「情報を入手している」人の、情報の入手先をみてみると、外来、入院ともに「家族・知人・友人の口コミ」が最も高く、外来で71.1%、入院で69.4%となりました。次いで、外来では「医療機関が発信するインターネットの情報」が23.5%、入院では「医療機関の相談窓口」が26.2%となっています。

 

■外来-入院別にみたふだん医療機関にかかる時の情報の入手先(複数回答)

 

●医療機関の相談窓口

外来 15.6%/入院 26.2%

 

●医療機関が発信するインターネットの情報

外来 23.5%/入院 18.3%

 

●医療機関の看板やパンフレットなどの広告

外来 5.7%/入院 6.9%

 

●行政機関の相談窓口

外来 2.3%/入院 5.3%

 

●行政機関が発信するインターネットの情報(医療機能情報提供制度など)

外来 3.2%/入院 3.4%

 

●行政機関が発行する広報誌やパンフレット

外来 3.8%/入院 4.0%

 

●医療機関・行政機関以外が発信するインターネットの情報(SNS、電子掲示板、ブログの情報を含む)

外来 14.0%/入院 11.6%

 

●新聞・雑誌・本の記事やテレビ・ラジオの番組

外来 4.7%/入院 5.5%

 

●家族・知人・友人の口コミ

外来 71.1%/入院 69.4%

 

●その他

外来 10.6%/入院 12.3%

 

病院を選ぶときの情報元は口コミが大きな割合を占めています。では、家族や知人、友人に教えたくなるような満足度の高い病院にはどのような特徴があるのでしょうか。

 

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