相続税の基礎控除額が引き下げられ、課税対象となる被相続人が増えた結果、「資金が足りずに税金が払えない」という人が急増しています。このような事態を避けるには生前からの相続対策が必要不可欠です。しかし資金調達のため不動産を売ろうとしても、そこには思わぬトラブルが……。

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「誰が私道の持ち主なのだろう」調べてみたらなんと…

Bさんは、相続税の納税資金を工面するために、所有していた不動産を処分することを計画しました。売却する予定の家と土地は現在は人に貸しており、[図表]のように道路を挟んで向こう両隣に家が立ち並んでいました。売却に関する相談を受けて、私が公図等で確認したところ、道路は公道ではなく私道でした。

 

[図表]Bさんの不動産と周囲の状況

 

私道の場合、上下水道を敷き直すことが必要になったときに、その持ち主の承諾が必要になります。そこで、Bさんの土地をスムーズに売却できるよう、事前に私道の所有者から承諾書を得ておくことにしました。まず不動産登記簿で「誰が私道の持ち主なのだろう」と調べてみたところ、そこには意外な事実が――何と、私道の所有者はすでに存在しない会社だったのです。

 

もともとその私道に面した住宅地(図の甲の部分)は不動産会社のa社によって開発された場所でした。a社は、当初、甲だけではなく乙地の部分も含めて開発することを考えていたのですが、乙地の所有者から売却の許可を得られなかったために断念しました。それでも、「いつかチャンスがあれば乙地を手がけたい」と思い、乙地に通じる道を自社の所有としておいたのです。

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「相続破産」を回避する地主の生前対策

「相続破産」を回避する地主の生前対策

加瀬 義明

幻冬舎メディアコンサルティング

2015年1月から実施された相続税増税により、「資金が足りずに税金が払えない」「不動産を手放すしかない」という人が急増しています。 不動産の売却によって納税資金を用意できればいいものの、「隣地との境界問題が解決でき…

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