解約理由を探る「問い」3パターンの実験
先日、Amazonから販売されているスマートスピーカーAlexaで、顧客がはっきりと明示していない要望を予測して、その回答を自動で返すという機能がアップデートされました。機能が先行導入されたアメリカでは、この機能に関し批判がでているようで、その理由は「鬱陶しいから」とのことだそうです。
機械は聞いたことだけ答えればよくて、余計なことは話さなくていいということなのでしょうか。そういえば、STAR WARSに登場する通訳ロボットC-3POも、余計なことを言ってしまい、登場人物から無視されているシーンをよく目にしました。
当社のリテンションチャットボットでも、ユーザーとのコミュニケーションの円滑化や適切な距離感を測るために今秋に以下のようなテストを行いました。
解約理由の詳細を把握するために、自由記入の回答率を高めようと、チャットボットに1/3ずつ以下の言葉に変えて、解約希望者の回答率との関連性を探りました。
(1)「ご不満な点があれば、お申し付けください。」
(2)「今後の参考のため、ご不満な点があれば、何なりとお申し付けください。」
(3)「言いづらいことがあるかもしれませんが、ご不満な点があれば、何なりとお申し付けください。」
これらのコメントが表示されるまでのチャットボットの流れとしては、解約希望者に対して最後の不満を吐露してもらうシチュエーションで、これまでは主に(3)の一番丁寧な文章を使っており、回答率はおよそ34%でした。
※ここで言う回答率とは、自由記入の会話に何かしらのワードを入力してれくれた場合を回答とみなしています。
これまでシナリオライターは、「解約希望者との会話」という難しいシチュエーションの上、さらには自由記入を求めなければいけないということからユーザーに対してどうしても丁寧で過度な敬語を使う傾向にありました。