
ウェブマーケティング業界は楽して儲けようという人が多いと指摘するのは後藤ブランド社長の後藤晴伸氏だ。「高い費用をかけても売り上げは伸びなかった」「報告書を読んでも、担当者に聞いても何をしているのかわからない」「契約したとたん対応が悪くなった」……。同業者にとって耳の痛いウェブマーケティングの実態を暴き、本当の魅力を伝える。本連載は後藤晴伸著『増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番』(幻冬舎MC)の抜粋原稿です。
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コンバージョンにつながらない無駄な課金に気をつけろ
スマホのアプリへのディスプレイネットワーク広告は気をつけろ
ディスプレイネットワーク広告で無駄な課金に気をつけなければならないのが、スマートフォンのアプリを使っているときに出てくる広告です。グーグルディスプレイネットワーク(GDN)では、アプリを操作しているときにバナー広告が出せるのですが、そのつもりがなくてもスクロール中にうっかりバナーに指が触れただけで広告のサイトに飛んでしまいます。それに伴ってワンクリックがカウントされてしまいます。しかし意思に反して知らないサイトに飛んでしまうのですから、コンバージョンにつながるとはとても思えません。
どんどんクリック課金される一方で、アプリの利用者も煩わしい思いをするだけです。ほとんどの広告主は、知らないうちにこのようなアプリのクリック料金を払わされています。しかしそれに伴ってグーグルと広告枠をグーグルに提供しているアプリ開発会社にはお金が入ってきます。

この事実が月次レポートに記載されていることはまずありません。報告すれば中身を説明しなければならず、それを聞けば広告主は「すぐ止めてくれ」と言うに違いないからです。アプリにバナー広告を出さないようにすることは、管理画面で設定できます。管理画面をよく見ると、アプリでのクリック数と課金額が出ています。ただ一般企業の出稿主が表示されているところにまでたどり着くのは難しく、またどれがアプリのクリックについての表示かも分かりません。
もし広告代理店が管理画面を見せなくても、少なくとも「広告の配信先を見せてほしい」と言ってリストを請求するか、「アプリに出る広告はやっていないよね」という確認だけはしておいてください(アプリのプロモーションなどの例外は除く)。
ランディングページの制作費をケチってはいけない
ネット広告の運用はきめ細かく戦略的に行わないとなかなか効果が出ないことを、理解していただけたでしょうか。
ところで広告の運用と同じぐらい、あるいはそれ以上にウェブマーケティングの成否を分けるのがランディングページ(LP)です。見込みユーザーに広告を経由してランディングページまで来てもらっても、その内容がプロモーションの戦略に合っていなかったり、出来がよくなければコンバージョンの獲得には至りません。