新築住宅に代わり中古住宅マーケットが伸びる
たしかに映画館で映画を観る、レストランで美味しい料理を食べる、百貨店や専門店で買い物をする、といったスタイルも一部では残っていくことでしょう。
しかし、すべての人がそんなライフスタイルだけが好みであるわけではありません。農業をやりながら時々、パソコンに向かって仕事をする、夜は天体観測をして過ごす、朝夕は海でサーフィンを楽しむ、家に作業場を設けて趣味の木工制作に励む、などなど生活の楽しみ方は都会にだけ存在するものではなく、人それぞれにお気に入りのエリア、場所があるはずです。人はみな都会人になって、都会のネオンだけに憧れるわけではけっしてないのです。
ポスト・コロナ時代の幕開けは、人々が生活するにあたっての幅広い選択肢を得る、ということです。みんなが同じような家選びをするから、需要が殺到し、不動産は値上がりしてきました。単純な論理だったのです。しかし、少なくとも人々の家選びの基準がまちまちになってくれば、局地的に需要が集中するエリアや街があったとしても、それはごく一部となり、地価は平準化していくでしょう。
このことは、リーズナブルな価格で家を持ちたい、あるいは利用したい人にとっては実にハッピーな時代になることを意味しています。また住宅を提供する側にとっても、これまでの画一的な住宅を、体力に任せて供給してきたビジネススタイルに大きな疑問符が付けられることになるでしょう。中古住宅マーケットはおそらく今まで以上に伸長するでしょうし、リノベーションを自分たちの手で行なうDIYマーケットも大いに伸びるものと予想します。ポスト・コロナの住宅マーケットは大変革の時代を迎えることになるのです。
牧野 知弘
オラガ総研 代表取締役
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】