「不動産の持分を売る」ってどういうこと?
共有名義を解消する方法
【一部売却】自己の持分を共有者以外の第三者に売却する
一部売却は、自己の持分を共有者以外の第三者に売却する方法です。共有名義不動産そのものを売却する場合には共有者全員の同意が必要となります。しかし、自己の持分のみを売却したい場合には、他の共有者の承諾や同意はまったく必要ありません。
そもそも、所有物に関しては、その所有者が原則として自由に処分できる権利が法律上、認められています。すなわち、民法206条では「所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する」と定められています。共有名義不動産の持分も所有物であることには変わりないため、自分だけの意思で処分することができるのです。
もしかしたら「不動産の持分を売るなんて聞いたことがない。本当にそんなことができるのか」と疑う人もいるかもしれませんが、一部売却は、不動産の共有状態を解消するためにごく一般的に広く活用されている手法です。いくつか解決例を紹介しておきましょう。