人口減少地区、駅から遠い、中途半端な規模…結末は?
駅から遠く離れた、中途半端な大きさの土地建物は、代表的なワケあり物件です。土地や建物には出口(販売戦略)にマッチした大きさがあって、そのサイズに合わない物件はなかなか処分できません。売り主はずっと売却を希望していましたが、なかなか売れず長年放置していました。
たしかに、この物件は、住宅地であるにもかかわらず、人口減少地区で、駅からも遠く、大きさも中途半端で、と三重苦をそろえていて、値下げしなければとうてい売れないだろうと思われました。
しかも、売り主の希望額は、周辺相場どおりの坪単価での売却で、まったく妥協してくれませんから、長年売れずにいたのも当然でした。
そこで地域のニーズを調査し、いくつか心当たりの業者に打診しました。その結果、近くに障害者施設の事業所の需要があることがわかりました。障害者施設というものは、そこまでの広さは必要ないものの、確実にどの地域にも必要な事業です。また、国や自治体からの補助金が出るために、あまりコストを気にしなくていいという特徴もあります。
高く売るポイントは、大きさと用途が買い主の希望に合っていたことと、買い主が補助金を受けられるため、その分高く買い上げていただけたことです。税制や補助金などについても詳しく知ることで、土地を高く売ることができるのです。