本記事は、書籍『妻に隠しごとがあるオーナー社長の相続対策』(幻冬舎MC)から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

「しばらくは働けそうだが」認知症と診断されました。

医療品の販売を手がける九重メディカルの九重和夫社長は、少し前から物忘れがひどく不眠症にも悩まされるようになっていた。もしやと思い病院を受診したところ、早期のアルツハイマー型認知症と診断された。

 

まだしばらくは働けそうだが、進行すれば仕事どころか日常生活も自力では送れなくなってしまう。妻は心配性なので、しばらくはそのことを告げずに一人で対策を進めようと九重社長は決意する。

 

幸い事業の方は専務として手伝ってくれている長男がいるので、自社株と事業用資産をうまく承継してやれば、九重社長が引退しても問題なく切り盛りしてくれるだろう。

 

引退後の自分と妻の生活費も、事業とは別に経営している賃貸マンションからの収入で十分に賄える。ただ、アルツハイマーが進めば経営を続けることが難しくなるだろうし、妻や子供たちが財産を相続する時のことも考えなければいけない。

 

残された時間の中で何をすればいいのか――九重社長は会社の顧問税理士に相談してみた。

 

次ページ相続対策を考える上で「認知症」は鬼門中の鬼門

本連載は、2015年10月27日刊行の書籍『妻に隠しごとがあるオーナー社長の相続対策』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

妻に隠しごとがあるオーナー社長の相続対策

妻に隠しごとがあるオーナー社長の相続対策

佐野 明彦

幻冬舎メディアコンサルティング

どんな男性も妻や家族に隠し続けていることの一つや二つはあるものです。妻からの理解が得にくいと思って秘密にしている趣味、誰にも存在を教えていない預金口座や現金、借金、あるいは愛人や隠し子、さらには彼らが住んでいる…

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