本記事は、書籍『妻に隠しごとがあるオーナー社長の相続対策』(幻冬舎MC)から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

相続対策を考える上で「認知症」は鬼門中の鬼門

厚生労働省の試算によると、認知症患者は2025年には700万人を突破。65歳以上の5人に1人が認知症になるとされています。認知症を発症すると記憶が曖昧になるだけでなく、幻覚や妄想などが現れ正常な判断ができなくなってしまいます。

 

相続を考える上では、認知症は厄介な病気と言えるでしょう。

 

がんや心臓病など命に関わる病気でも、認知機能がしっかりしていれば相続対策を進めることができますが、認知症の症状がある程度進んでしまうと、相続対策のほとんどができなくなってしまいます。判断能力が低下するにつれて法律的な行為能力も低下していくためです。

 

そのため認知症の進み具合によっては効力のある遺言書の作成が難しくなります。また贈与契約による生前贈与の締結も難しくなるかもしれません。生命保険に入ることも簡単ではなくなってしまうので、妻や子供たちの生活資金や相続税の納税資金対策をすることにも不安が残ります。

 

一般的に相続税対策としてとられる手段のほとんどが困難になってくるのです。

 

ですから相続対策の必要性が高い会社社長の場合、認知症になったらその影響は多大です。認知症の疑いがあったら、一刻も早く診断を受けて家族の暮らしを守れるよう対策を進めるようにしてください。

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本連載は、2015年10月27日刊行の書籍『妻に隠しごとがあるオーナー社長の相続対策』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

妻に隠しごとがあるオーナー社長の相続対策

妻に隠しごとがあるオーナー社長の相続対策

佐野 明彦

幻冬舎メディアコンサルティング

どんな男性も妻や家族に隠し続けていることの一つや二つはあるものです。妻からの理解が得にくいと思って秘密にしている趣味、誰にも存在を教えていない預金口座や現金、借金、あるいは愛人や隠し子、さらには彼らが住んでいる…

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