「聞いてないですそんなこと!」反論してみたら…
「担当者から東日本大震災で会社の経営がうまくいっていないため、家賃収入を減額してほしいと相談がありました。今回減額しないと後で減額の金額が3倍になると言われました。『契約のとき、減額することは聞かされていなかった』と反論すると、『太陽光パネルを設置すれば減額はしない』と言われました」(前出のAさんの息子)
α社は、特別目的会社(SPC)を用いて、オーナーが所有する物件の屋根を借り、太陽光発電システムを設置する「屋根借り太陽光発電事業」も展開していた。だが、Aさんの息子によると、この話には“落とし穴”があった。
「担当者に『太陽光パネルを取り付けるのに追加費用がかかる。そちらで払ってほしい』と説明されました。そんなお金もなかったので、泣く泣く減額を受け入れました。『今日中に決めなければ、だめだ』と強引に迫ってきました」
Aさんらは減額分の返還を求め、訴訟することを検討しているという。
α社の一部オーナーによって14年に設立された「α社オーナー会」の前田和彦代表はこう訴える。
「会員など約200人に実施したアンケート調査で、契約時、約6割のオーナーが、『家賃が下がらないという説明を受けた』と回答しています」(『週刊朝日』2017年9月29日号「アパートローンで破綻「10年、家賃保証で損しない」「相続税対策」狙われる地方地主」より)
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ちなみに、この同じ記事の中では、α社からアパートを購入したことが原因となり、破産した人の例も伝えています。そのBさんは、契約時に、α社の営業担当者から口頭で「10年間、月40万円の家賃保証」と「購入後5~10年の期間は無条件で契約時の購入金額で売ることができる特約」について説明を受けていました。