大企業が好んで使うテレワーク…リモートワークとの違いは?

新型コロナウイルスの感染拡大によって不動産の世界は激変している。景気後退が叫ばれ、先行き不透明感が増すなか、日本経済はどうなるか、不動産はどう動くのかに注目が集まっている。本連載は、多くの現場に立ち会ってきた「不動産のプロ」である牧野知弘氏の著書『不動産激変 コロナが変えた日本社会』(祥伝社新書)より一部を抜粋し、不動産の現状と近未来を明らかにする。

国や大企業が好んで使う「テレワーク」とは

2020年初頭、7月に開催される東京オリンピック・パラリンピックを目前に控え、世の中が期待に胸膨(ふく)らませ始めていた頃、前年11月に中国武漢市で発生した新型コロナウイルスは、横浜港に停泊した豪華クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号の船内のみでは収まることなく、春節を迎え大量に来日した多くの中国人観光客や海外から帰国した日本人などを通じて、国内に侵入、蔓延する状況となりました。

 

こうした状況を受け、政府や自治体から発せられるようになったのが、夜間を中心とした外出や大型イベント開催の自粛などの要請に加えて、主に事務系ワーカーに対するテレワークの実施という要請でした。

 

新型コロナ感染拡大で多くの企業で実施されたテレワーク。(※写真はイメージです/PIXTA)
新型コロナ感染拡大で多くの企業で実施されたテレワーク。(※写真はイメージです/PIXTA)

 

ところで、世間ではテレワークと並んでよく使われる表現に、リモートワークという言葉があります。テレワークとリモートワークとは、何か違う意味があるのでしょうか。「オフィスに出社しないで働く」という意味ではこの2つの言葉には違いがありませんので、どちらを使ってもかまわない、というのがいちおうの結論です。世の中ではこの2つの言葉がごっちゃになって使われていますので、あえて違いを探してみましょう。

 

テレワークという表現は、主に国や大企業などが好んで使う表現です。というのも彼らにとって、テレワークという言葉には歴史があるからです。一般社団法人日本テレワーク協会という団体では、テレワークを次のように定義しています。

 

「テレワークとは情報通信技術(ICT)を活用した、場所や時間にとらわれない働き方をいう」

 

Teleとは「離れたところ」という意味ですから、会社という普段の働き場所から離れて仕事をする、ということになります。したがって離れた場所であればどこでもよく、今回推奨された在宅勤務も範疇に入りますし、移動中や顧客先などでパソコンやスマートフォンなどを利用して仕事をする、あるいはひところ脚光を浴びたサテライトオフィスのようなところで働くことなどを想定しています。

オラガ総研 株式会社 代表取締役

1959年、アメリカ生まれ。東京大学経済学部卒。ボストンコンサルティンググループを経て、三井不動産に勤務。2006年、J-REIT(不動産投資信託)の日本コマーシャル投資法人を上場。現在は、オラガ総研株式会社代表取締役としてホテルや不動産のアドバイザリーのほか、市場調査や講演活動を展開。主な著書に『空き家問題』『民泊ビジネス』『業界だけが知っている「家・土地」バブル崩壊』など多数。

著者紹介

連載不動産の動きを観察すれば、日本経済がわかる

不動産で知る日本のこれから

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牧野 知弘

祥伝社新書

極地的な上昇を示す地域がある一方で、地方の地価は下がり続けている。高倍率で瞬時に売れるマンションがある一方で、金を出さねば売れない物件もある。いったい日本はどうなっているのか。 「不動産のプロ」であり、多くの…

業界だけが知っている「家・土地」バブル崩壊

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牧野 知弘

祥伝社新書

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不動産激変 コロナが変えた日本社会

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祥伝社新書

新型コロナウイルスの感染拡大によって不動産の世界は大激変している。「不動産のプロ」であり、長く現場の動向を観察してきた著者は、そう断言する。いったい、何が変わるのか?たとえば、従来社員一人当たり三坪で計算されて…

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