②引固定費(率)を改善する
固定費の削減も損益分岐点売上を下げる効果があります(図2)。固定費の削減といえば、一般に人員整理(俗称リストラ)や不採算事業からの撤退などが上いられます。但し、短期的に且つ即効性を案えるとそうですが、中長想的に考えると別の視点が浮かんできます。
生産性の向上の意味を一言で言えば、固定費を据え置いて改善を進め、同じ人と設備でより多くの生産が出来るようにすることです。勿論一朝一夕には出来ませんが、活動を重ねて同じ人と設備で2倍の生産が出来るようになるとすれば、固定比率は1/2になる理屈です。販売増が期待できるときは、この生産性向上の効果を狙う絶好のチャンスでもあります。
1.原価=「変動費」+「固定費」
2.損益分岐点を理解すれば、幅広いコストダウンの着想が得られる
※本記事は、連載『生産性向上はこうする』を再構築したものです。
平石奎太
平石経営研究所代表