「不況下で過去最高益」は、どうやって実現した?
この不況下で発展を続け過去最高益を実現されたE社を紹介します。
まだまだ改革途上ではありますが、“何でも受けろ!断るな!”の社長方針の下に、全社一丸となって荒々しく躍動する中から、次第に的を絞り競争優位の核となる新しい方向を見出そうとしています。
活動のテーマについて社長と協議し次の2点を重点に活動を行うことになりました。
①営業力強化(運輸、倉庫、接着部門)
②4S(整理、整頓、清潔、清掃)
これからの会社の発展を支えるものは営業力の強化であること、お客様に汚いと言われたという職場、社員からも「きれいにしたいが方法がわからない」との意見があったこと、そして何よりも4Sが全ての改革のスタートだからでした。そのようにして10~11月に活動の進め方の講義(「4S」「営業の生産性」)、12~1月にアクションプラン作成その他来期(1月末決算)に向けての活動の準備を進めました。
職場の環境を変え、人の意識を変える「4S活動」
「4S」は職場の環境を変え人の意識を変える改革の基本であり且つ入り口です。
①「事務所移転」(1月末)を機会に大きく改善
一般に事務所の移転とか、設備導入などに伴うレイアウトの大幅変更がある時は、4Sの大きなチャンスです。E社でもそのチャンスが最大限に活かされました。
②僅か1年で様変わりになった職場環境
1.輸送整備部門の改善
2.事務所の改善
3.キーワードは「探すムダの排除」と「社長の率先垂範」
事務所の4Sでは社長が自らの机を始め率先して改善され、一気に進展しました。
③“自主活動を促進する”4S活動の進め方、4S巡回点検の進め方
大事なことは、4Sの改善が殆んど社員による自主活動によって進められていることです。一つの改善が次の改善を呼び、改善された環境が人の意識を変え人を育てるよい循環が生まれています。
先ず不要物の「整理」にかかり、次に「清掃、清潔」に取り組みます。不要物を整理すると約半分が廃棄され置き場所も半分になり空きスペースが出来てきます。最後に「整頓」にかかりますが、「整理、整頓」が4Sの究極の目的でこれによって「探す」時間のムダがなくなり仕事の能率が大きく改善されます。
E社では、他社の倉庫の見学をするなど、社外にも教材を求めながら改善が進んでいます。そしてこの活動がE社の競争力の強化につながり次の発展を支える原動力になっています。
1、“なんでも受けろ! 断るな!”で会社に活気を呼ぶ
2、「4S」が環境を変え、変わった環境が人を変える