怖…「私が怒っている意味分かりますか?」脅しの数々
業者「きちんと検討するという約束で会っているのに、検討する気がないとはどういうことですか? 冷やかしですか? 〇さんは約束を破られたり冷やかされたりして気分悪くならないですか? 人としておかしいなって思わないですか?」
業者「自分がされて嫌なことをどうしてするんですか? 〇さんは仕事で相手の人にいつもそんなことをしているんですか?」
気の弱い投資家「してません。すみません」
業者「すみませんじゃないですよ。人としておかしくないですか。立派な大人ですよね。約束を平気で破ったり、冷やかしみたいなことを言ってみたり、相手を怒らせることしかしてないじゃないですか。そんなことしていたら、ケンカにしかならないですよ。自分がされて嫌なことは普通、人にしないですよね。私が怒っている意味分かりますか? 買う、買わないで怒っているんじゃないんですよ。人として怒っているんですよ、分かりますか?」
気の弱い投資家「……はい、すみませんでした」
業者「約束したんですから、ちゃんと約束守って検討しましょうよ。よければやる、よくなかったらやらない。それが基本じゃないですか。よくないものをやりましょうよとか、買えと言ってるわけじゃないんですよ。人としてきちんと約束守って検討して決めましょうよ」
気の弱い投資家「……はい、分かりました」
業者「……分かりました。さっきのことはもういいです。約束ですからね、ちゃんと検討していいか悪いかを決めてください。メリットとデメリットをきちんと理解して、リスクが消せないなら、〇さんには必要ないものですからね。そのときは普通に断ってください。私も時間とってもらってすみませんでしたって言いますから。でもリスクが消せているのに、それでナンクセつけるとかはやめてくださいよ。またさっきみたいにケンカになるんで」
気の弱い投資家「……はい、分かりました」
業者「分かりました。もう一度始めから説明するんで、きちんと検討してくださいよ。〇さんにとってのメリットとデメリットを紙に書きながら説明するんで」
気の弱い投資家「……はい」
業者「リスクは消えているじゃないですか。空室になったら空室保証にすれば空室のリスクは防げていますよね。だからお会いした皆さん、やるんですよ。リスクがちゃんとヘッジされているから。分かりますよね」
気の弱い投資家「……はい、そうですね」
業者「じゃあ、これでお付き合いしてもらえればと思います」
やや省略して書きましたが、こうした話を数時間にわたり延々と繰り返すわけです。不動産投資の話が、いつのまにか「人として」という話にすり替わり、難癖をつけて謝罪させ精神的に優位に立った上で、あくまで相手が「望んで買った」というかたちでクロージングする。そうした流れもまた、マニュアル化されています。
■「ブラック企業」が多く、金儲けに走りがち
悪徳な1R業者は、その内情も「ブラック」です。現在では、ネットでブラック企業の情報が流出するため、昔ほどではないでしょうが、依然として残っています。
社員たちには、基本的に自由はありません。男性はだいたい短髪。色付きのシャツなど着てこようものなら、白シャツに着替えさせられた上で、自前のシャツを破かれた社員もいます。女性であっても甘くは扱われません。
出社後は事務所に缶詰めにされ、朝から晩まで電話をかけ続けさせられます。監視下に置かれ、常に誰かが見張っているため、気の弱い人だとトイレに行くことすら言い出せません。