1泊旅行をする老人ホーム…なぜ優秀な職員がいると分かるか

いい老人ホームだと近所で評判だったのに、入居したら酷い目に遭った――。老人ホーム選びでは口コミがまるで頼りにならないのはなぜか。それは、そのホームに合うか合わないかは人によって全く違うから。複数の施設で介護の仕事をし、現在は日本最大級の老人ホーム紹介センター「みんかい」を運営する著者は、老人ホームのすべてを知る第一人者。その著者が、実は知らない老人ホームの真実を明らかにします。本連載は小嶋勝利著『誰も書かなかった老人ホーム』(祥伝社新書)の抜粋原稿です。

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入居者が普段見せない姿を目にする旅行

このように老人ホームの旅行はかなりの費用と労力がかかります。今は昔と比べ、高齢者介護に理解のあるホテルやレストランも増えましたが、それでも、かなり大変な負担のかかるレクリエーションだと思います。多くの老人ホームでは、半年前ぐらいから準備を進め、家族と入居者双方に対する説明を行ないます。私の経験から申し上げると、金銭的な軽減からではなく、職員の労働力の軽減に協力しようと一緒に旅行に参加してくれる家族もいます。入居者であるご主人は、身体の状態が悪いので参加はできませんでしたが、奥様が手弁当のボランティアで参加してくれた例もありました。

 

たかが1泊2日の小旅行ですが、旅行が終わった後に残る疲労は、とてもすがすがしいものがあり、参加者全員に達成感があったことが思い出されます。参加した家族の中には、涙を流しながら最後の親孝行ができたと喜んだ人もいました。介護職員側も、大変な苦労をしますが、そんな様子を見るにつけ、自分たちのしたことが正しいことだと実感でき、次の活動につながる体験ができます。「普段はろくに食事をしない入居者さんがホテルの料理は全部食べていた」とか「寝たきりの入居者さんが、朝食のビュッフェでは何度も食べ物を取りに行きたいと希望していた」とか、普段は見ることができない姿を目にすることもできます。

 

老人ホームで「旅行」をするという話を聞いた場合、そのホームは一生懸命やっているホームだと理解をしてあげてほしいのです。そして、「旅行」ができる老人ホームは、優秀な介護職員がいるホームだと考えてください。

 

いくつになっても、どのような状態になっても「旅行」は楽しいものであり、素晴らしいものだと思います。可能であれば「旅行」に参加できるような経済能力は保持していたいものです。

 

小嶋 勝利
株式会社ASFON TRUST NETWORK 常務取締役

株式会社ASFON TRUST NETWORK 常務取締役

(株)ASFON TRUST NETWORK常務取締役。1965年神奈川県生まれ。日本大学卒業後、不動産開発会社勤務を経て日本シルバーサービスに入社。介護付き有料老人ホーム「桜湯園」で介護職、施設長、施設開発企画業務に従事する。2006年に退職後、同社の元社員らと有料老人ホームのコンサルティング会社ASFONを設立。2010年、有料老人ホーム等の紹介センター大手「みんかい」をグループ化し、入居者ニーズに合った老人ホームの紹介に加えて、首都圏を中心に複数のホームで運営コンサルティングを行っている。老人ホームの現状と課題を知り尽くし、数多くの講演を通じて、施設の真の姿を伝え続けている。

著者紹介

連載実は知らない老人ホームの真実

誰も書かなかった老人ホーム

誰も書かなかった老人ホーム

小嶋 勝利

祥伝社新書

老人ホームに入ったほうがいいのか? 入るとすればどのホームがいいのか? そもそも老人ホームは種類が多すぎてどういう区別なのかわからない。お金をかければかけただけのことはあるのか? 老人ホームに合う人と合わない人が…

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