本記事は、人材育成・組織行動調査のコンサルタント西村直哉著『世代間ギャップに勝つ ゆとり社員&シニア人材マネジメント』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

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    ハイコンテクストとローコンテクスト、それぞれの特徴

    ハイコンテクストとローコンテクストの、それぞれの特徴は次のようになります。

     

    ハイコンテクストの特徴

     

    ①直接的表現を避け、あいまいな表現を好む

     

    例1「いつもお世話になっております。今後ともよろしくお願いいたします」

     

    例2「Aさんってちょっとアレだよね」「あー、うんうん、分かるー」

     

    ②すべてを話さないで、行間や紙背を読ませる

     

    例1「君のように優秀な人材は我が社にはもったいない(もっと大手で働いたほうがいいと思うよ)」

     

    例2「誘ってくれてありがとう! 行けたら行くね!」

     

    ③論理中心ではなく、情緒的表現を好む(論理的飛躍の許容)

     

    例1「我が社はBさんでもっているようなものですから、今回もいいところを見せてくださいよ」

     

    例2「風邪をひいたくらいで休むな。気合いで出社しろ。仕事していれば元気が出る」

     

    ローコンテクストの特徴

     

    ①直接的で分かりやすい表現を好む(アメリカのドラマを参考に)

     

    例1「君はクビだ。今日中に荷物をまとめて出て行ってくれたまえ」

     

    例2「私はあなたを世界でいちばん愛しています」

     

    ②言葉を重視して、分かりやすい論理で意図を伝える

     

    例1「ターゲットが若者なので、若者に受けるコピーにしました。年配の方には共感されないと思います」

     

    例2「私はトマトが苦手なので、作っていただいたこの料理は食べられません」

     

    ③論理中心に直線的でシンプルな表現を好む。寡黙であることは評価されず、論理的飛躍は許されない。

     

    例1「Aさんはマンションを購入して住宅ローンを抱えたので、多少無理を言っても
    会社を辞めることはないでしょう。この件はAさんに頼むことにしましょう」

     

    例2「今日が人生最後の日だとしても、それをやりたいと思えることであれば、挑戦
    する価値はあります」

     

    このように見ていくと分かるように、ハイコンテクストのコミュニケーションは、お互いによく知った間柄で、長年深い付き合いを続けている同士には適しています。

     

    一方、ローコンテクストのコミュニケーションは、お互いのことをあまりよく知らず情報格差があったり、母語がそれぞれ別々で会話に誤解が生じやすかったりする、異文化間コミュニケーションに適しています。

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    世代間ギャップに勝つ ゆとり社員&シニア人材マネジメント

    世代間ギャップに勝つ ゆとり社員&シニア人材マネジメント

    西村 直哉,江波戸 赳夫

    幻冬舎メディアコンサルティング

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