ピンはね、月次レポート改ざん…あきれたWeb広告の新常態

ウェブマーケティング業界は楽して儲けようという人が多いと指摘するのは後藤ブランド社長の後藤晴伸氏だ。「高い費用をかけても売り上げは伸びなかった」「報告書を読んでも、担当者に聞いても何をしているのかわからない」「契約したとたん対応が悪くなった」……。同業者にとって耳の痛いウェブマーケティングの実態を暴き、本当の魅力を伝える。本連載は後藤晴伸著『増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番』(幻冬舎MC)の抜粋原稿です。

「月次レポートの中身もごまかす」が常態化

成果は出ない、提案もない――そんな会社からも請求書や内容の薄いレポート(報告書)は毎月しっかりと送られてきます。

 

請求される金額を見るたび、効果のはっきりしないものにこれだけ支払うのはお金をドブに捨てるようなものだという不満が募ります。

 

発行される月次レポートは、たいていは定型のフォーマットに数字を書き込んだだけのものです。

 

月次レポートはたいていは定型のフォーマットに数字を書き込んだだけのもの。
月次レポートはたいていは定型のフォーマットに数字を書き込んだだけのもの。

 

ただ数字が羅列してあるだけで、実際にはなんのことかよく分からないレポートを提出されることもあります。おそらく自動生成されるデータを多少加工してプリントアウトしたのでしょう。提出されたデータをどう読み解いたらいいのか、ウェブマーケティングに詳しくない一企業の担当者には見当がつきません。

 

それよりももっと問題なのは、数字が偽装されている場合があることです。それも決して珍しいことではなく、成果が出ていないのにうまくいっているように見せかけて、契約を引き延ばしたり予算を増やしたりするための手口として当たり前のように行われています。しかもレポートのもとになっているデータは、クライアントが見られないように隠してしまいます。

 

グーグルやヤフーなどに広告を出すと、その広告配信システムを管理する画面を見ることができるようになります。管理画面にはリンク先URL(広告の遷移先)、クリック数やコンバージョン数の推移、費用対効果など、さまざまなデータがあります。コンバージョンとは、集客や販売、会員獲得などその広告で得られる最終的な成果のことを指す専門用語です。クライアントが管理画面とレポートの数字を突き合わせたら、偽装したことは一発でバレてしまいます。そのため管理画面をクライアントに見せない、あるいは管理画面そのものの存在すら知らせずにいる広告代理店が多いのは事実です。

後藤ブランド株式会社 代表取締役

青山学院大学国際政治経済学部を卒業後、凸版印刷株式会社入社。
電通・電通テック担当として、大手企業の紙媒体を中心とした広告制作を担当。
大手インターネット広告代理店、株式会社セプテーニへ転職し、SEMコンサルタントとして数十社のリスティング広告の運用を担当。
その後取締役としてウェブマーケティング会社の立ち上げに参画。
孫請け、ひ孫請けとしてウェブマーケティングに携わる中、業界特有の構造への疑問が強くなり、2014年に独立し、後藤ブランド株式会社を設立。
経営改善にまで踏み込んだ提案力、クライアント企業への遠慮のない物言いで、数々の中小企業の売上増に貢献。
後藤ブランド株式会社代表取締役。
2016年に、「ウェブマーケティングという茶番」(幻冬舎メディアコンサルティング)を出版。
その後、書籍の反響もあり、多くの広告代理店、制作会社からの要望から、下請け案件を専門とする子会社、株式会社グランデッツァを2018年に設立。
金融業界や医療業界など様々な業界にて、ウェブマーケティングに関する講演依頼があとを絶たない。

著者紹介

連載悪しき業界を大掃除!ウェブマーケティングの闇

増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番

増補改訂版 ウェブマーケティングという茶番

後藤 晴伸

幻冬舎メディアコンサルティング

業界を知り尽くした著者がウェブマーケティング業界の闇を暴露する衝撃の一冊。 インターネットがビジネスでも必須の存在となり、ウエブを活用した賞品宣伝や集客が当たり前になり、検索順位を上げたり、広告から商品の購入に…

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