「自死した夫の借金額に絶叫」年収180万円連帯債務妻の壮絶

コロナ感染拡大第2波が懸念される今、再度緊急事態宣言が発令されてしまえば、ようやく再開しつつある様々な経済活動がまたも停滞してしまう。この不況をどう生き抜くのか。本記事では、亡き夫の借金に苦しんだ妻の事例を紹介する。 ※この記事は、烏丸リアルマネジメント株式会社代表取締役・矢田倫基の書籍『住宅ローンが払えなくなったら読む本』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

建設会社代表だった夫が7000万円の負債を苦に自死

《御池(仮名/おいけさん・55歳・女性)》

職業:小売店でパート勤務

年収:180万円

備考:10年前に夫が借金を苦に自殺。夫の借金2000万円について連帯債務者となっていたので、毎月2万円ずつ返済していた。

 

《御池さんの夫(享年48歳・男性)》

職業:建設会社代表

備考: 建設会社を経営していたが、合計7000万円の負債を抱えて自殺した。負債のうち5000万円分は会社名義の借金だったので、会社が倒産すると同時に消滅したが、2000万円分については妻である御池さんが連帯債務者となっていた。

 

《物件とローンの詳細》

住宅のタイプ:新築一戸建て

毎月の返済額:2万円

任意売却時の残債:2000万円

備考: 御池さんと夫が所有権を半分ずつ保有していた。夫の死後、通常は御池さんが夫の持ち分を相続するところだが、借金の相続を避けるため相続放棄した。

 

御池さんはもともと夫とともに建設会社を経営していました。業界全体が斜陽化する中、会社の負債がふくらみ、代表を務めていた夫は借金を苦にして10年前に自ら命を絶ちました。当時、会社の借金は7000万円にのぼりましたが、夫の死後、一時的に社長の座についた御池さんが弁護士を入れて会社を清算したため、そのうち5000万円分は消滅しました。

 

ただし、残りの2000万円分は御池さんが連帯債務者になっていたため、夫の死後も支払い続けねばなりません。スーパーでパートとして働きながら、御池さんは毎月2万円ずつ返済を続けていました。

 

しかしながら2000万円の負債の利息が14%もあったため、債務はふくらむばかりです。10年間その状態を認めてくれた金融機関も、それではらちがあかないと考えたのでしょう。御池さんのもとに、一括返済を求める通知が届いたのです。

 

2000万円を一括返済する資力は御池さんにはありません。財産と呼べるのは居住している住まいだけなので、自宅を売却するのが唯一の返済方法でした。そこで御池さんは自宅を売るため、あちこちの不動産会社に声をかけたのですが、どの会社も「売却は不可能」といいます。

 

借金を残して夫は逝ってしまった
借金を残して夫は逝ってしまった

 

 

烏丸リアルマネジメント株式会社 代表取締役

1974年生まれ。大阪府出身。
大学を卒業後、大手ゼネコンで技術者として従事。その後、不動産コンサルティング会社に転向し、実績が認められ代表取締役に就任。そこでの経験を生かし、日本で初となる法律業務も扱う任意売却専門会社「烏丸リアルマネジメント」を設立し、現在に至る。金融機関や士業者からの信頼も厚く、任意売却の専門家として各地で講師も務める。多くのローン困窮者を救ってきた面談は「心のカウンセリング」と呼ばれ、関西圏だけでなく全国からも相談者が後を絶たない。
任意売却コンサルタント、宅地建物取引士、日本アドラー心理学会会員。

著者紹介

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著者 矢田 倫基   監修 矢田 明日香

幻冬舎メディアコンサルティング

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