コロナ感染拡大第2波が懸念される今、再度緊急事態宣言が発令されてしまえば、ようやく再開しつつある様々な経済活動がまたも停滞してしまう。この不況をどう生き抜くのか。本記事では、収入が激減した結果、住宅ローンを払えなくなった男性を紹介する。 ※この記事は、烏丸リアルマネジメント株式会社代表取締役・矢田倫基の書籍『住宅ローンが払えなくなったら読む本』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

年収600万円→年収350万円に激減し、破綻へ

《竹屋さん(50歳・男性)》

職業:中古車販売会社勤務

年収:350万円

備考:自動車整備士としてバリバリ働いていたが、脳梗塞を患い左半身不随となったため、身体的負担の少ない事務職に配置転換された。慣れない仕事に本人はやる気を失い、収入も低下。

 

 

小学4年生の娘は軽度の障害を抱えており、「家族を守りたい」という気持ちは人一倍強かったが、それだけに身体がままならないことにいら立ち、妻に辛く当たることが増えてしまった。最終的には離婚することとなり、養育費の負担などから経済的に破綻。住宅ローンを支払えなくなり、金融機関から競売を申し立てられたため、相談に訪れた。

 

《竹屋さんの元妻(38歳・女性)》

職業:主婦

備考:社内結婚で竹屋さんと結ばれ、娘をもうけた。病気で収入が減った竹屋さんを支えるためパートに出たが、竹屋さんから投げかけられた「お前は楽でいい」という言葉に嫌気が差し、離婚を決意した。離婚成立後は娘と2人暮らし。竹屋さんからは毎月5万円の養育費を受け取っている。

 

《物件とローンの詳細》

住宅のタイプ:新築一戸建て

購入価額:3500万円

うち住宅ローン:2500万円

ローンの詳細:返済期間35年・金利1.0%(元利均等)

毎月の返済額:7万571円

任意売却時の残債:2300万円

備考:三階建てだが建坪率が地域の規制を超えており、違法建築となっている。

 

竹屋さん一家が価額3500万円の新築一戸建ての住まいを購入したのは破綻にいたる8年前のことです。頭金1000万円を入れ、住宅ローンを利用して2500万円を借り入れることで購入資金を賄いました。当時、自動車整備士として会社で高く評価されていた竹屋さんの年収は600万円程度あったため、月額7万円の支払いは特にリスクを感じない余裕のあるものでした。

 

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住宅ローンが払えなくなったら読む本

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著者 矢田 倫基   監修 矢田 明日香

幻冬舎メディアコンサルティング

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