「理論脳」だけでなく「感性脳」が発達すると、潜在能力の発揮のみならず、優れた人間性を育むことができます。本連載では、25年前から幼児教育に取り組んでいる株式会社コペル・代表取締役の大坪信之氏が、子どもに「学ぶことの楽しさ」を教える方法を解説します。本記事では、「怒る」と「叱る」の違いについて考えます。

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「怒る」と「叱る」は違うと理解しよう

子どもが思い通りにならないとき、親の心には「怒り」の感情がわいてきます。「怒り」の感情は、誰にでもあるものですから悪いことではありません。

 

ただし、その感情をそのままお子さんにぶつけてしまうと、「怒る」ことになります。今回は「怒る」と「叱る」の違いと、区別の仕方を学んでいきましょう。

 

◆レッスン1:『「怒る」は、自分の感情。「叱る」は、自分の行動』

 

「怒り」をぶつけられたお子さんはどうなるでしょうか? 自分の気持ちを外に出せる子は反抗し、反抗できない子は、内に向けて委縮したりします。

 

また、怒りをぶつけたお母さまも感情にのみこまれ、イライラし、ついまた怒ってしまうという悪循環なのです。

 

「叱る」は、相手を思いやっての自分の行動です。

 

子どもは、社会の知らないルールがたくさんあります。ですから、人に迷惑をかけたときや危険なとき、冷静に行動し、叱るのです。

 

◆レッスン2:『「怒る」は、あなたメッセージ。「叱る」は、わたしメッセージ』

 

怒るときは「あなたが○○だから…」と、あなたが主語のあなたメッセージになります。このようなあなたメッセージは、相手への否定になりますので、自尊感情を傷つけてしまうことがあります。

 

ですから、叱るときは、冷静に第一感情で、「わたしメッセージ」で叱ってくださるとよいでしょう。

 

道路に飛び出そうとしたら、「危ない!」と、叱った後に「おかあさんは、○○ちゃんが車にはねられるのではないかと心配したよ」と、“わたしは”を主語にして、自分の感情を、子どもの目線に下がり冷静に叱るのです。

 

そうすると、お子さんに「お母さんは僕のこと心配している」という気持ちが伝わり、行動が変わるきっかけになるのです。

正しい叱り方を身につけていきたい

レッスン3:『「怒る」をガマンすると噴火してしまう』

 

怒りの気持ちを我慢してフタをすると、いつか噴火してしまいます。

 

怒りレベルはどのようにして上がっていくのでしょうか? “0~+5段階”にわけてみてみましょう。

 

 

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最初は、優しく「やめようね。」(怒りレベル0)と言っているのですが、徐々に「やめなさいと言っているでしょ!」(怒りレベル+3)と、お母様の言い方もだんだんきつくなり、そして最後には「何回言ったらわかるの?!」(怒レベル+5)と、爆発してしまうのです。

 

それならば、噴火する前に、怒りレベルが低いうちから、キチンと叱るのです。

 

「止まって!狭いところで走ると、ぶつかって怪我をすることがあるの。小さい子に大けがをさせてしまうこともあるから本当に危ないの。と、しっかりと叱るのです。

 

噴火する前に怒りレベルが低いうちから、キチンと叱ることが重要
噴火する前に怒りレベルが低いうちから、キチンと叱ることが重要

 

レッスン4:『プラスのイメージで叱る』

 

「あなたが何度言ってもわからない」と、叱られて育った子どもの自分への自己イメージを考えてみましょう。

 

それは、「ぼくは、何度言ってもわからない子」となってしまうのです。

 

あまり心配なさらず、「この子は、無限の可能性を持った素晴らしい子」と、信じてください。

 

そうすると、うまくいかないときは「きょうは、たまたまできなかったのね」「いつかできるようになるよ!」と、言葉が変わってきます。

 

いかがでしょうか? 怒りに任せて怒ることは、子どもにとっても、お母さまにとっても辛いことです。正しい叱り方を身につけていきたいですね。

 

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    本連載は、株式会社コペルが運営するウェブサイト「コペル」の記事を転載・再編集したものです。最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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