勉強やスポーツの練習に取り組む際、「2時間数学の問題を解く」「サーブを1時間練習する」という方法を選択する人は少なくありません。しかし、効果をより高めるためには、「インターリーブ(同時並行)」学習法を取るべきなのです。それは一体なぜなのでしょうか。

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インターリーブ(同時並行)」が学習効果を高める

UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の研究者Dick Schmidt氏は、私たちがよく使いがちな学習方法のひとつを「ブロック・プラクティス(集中的練習)」と呼んでいます。ブロック・プラクティスとは、何度も繰り返して特定のことを練習したり、集中的に覚えたりするアプローチのこと。

 

たとえば、何時間も続けて歴史の勉強をしたり、テニスのレッスンでサーブだけを練習したりするのが、それにあたります。

 

Schmidt氏は、この方法ではなく「インターリーブ(同時並行)」と呼ばれる、別の学習方法を勧めています。これは、複数の情報やスキルを混ぜ合わせて学習する方法です。

 

「インターリーブ」ってどんな学習方法?(画像はイメージです/PIXTA)
「インターリーブ」ってどんな学習方法?(画像はイメージです/PIXTA)

「あえて別のことを挟んで学習間隔を開ける」メリット

インターリーブとは、ここ数年で注目を浴びている脳科学的な知見を取り入れた学習方法のひとつで「学習をする際、一つの科目や一つのことを連続して学習をせず、あえて途中で別のことを挟んで学習間隔を開けて取り組む方法」です。

 

この学習方法、例えば「ひらがな50音の書き取り練習」をする際、一度“あ”から“ん”への書き取り練習を一巡終えたあと、二巡目に取り組むのではなく、一度まったく違う勉強や遊びに取り組んだほうがよいというものです。

 

1時間集中して勉強するより、休憩を挟みながら15分×4にして勉強した方が学習効果が高い」という学習法となります。

 

またこの学習法は、理論的に知力や学力に限らず運動能力の向上にも有効で、子育てにおける行儀やしつけなどの、あらゆる幼児教育に適応可能なすばらしい学習方法です。

インターリーブ学習法は、なぜ効果が高いのか?

なぜほかの学習法と比べ、インターリーブ学習法はよい効果がでるのでしょうか。

 

一説には集中力が違うからだといわれています。教育心理学などの領域で「人の集中力は大人でも15分が限界」だといわれており、時間を空けて頭を使うことが効率的だという考えがあります。子どもの集中力はさらに短く、年齢プラス1分間程度だといわれています。

 

インターリーブを実践したいなら、たとえば試験前には、取り組むべき三種類の科目を代わるがわる勉強してみるとよいでしょう。外国語を学ぶ時には、スピーキング、リスニング、ライティングといったスキルをそれぞれまとめて学ぶのではなく、組み合わせて練習するようにしてみましょう。テニスの練習なら、今日はフォアハンドだけ、今日はバックハンドだけ、今日はサーブだけといったレッスンをするのではなく、一回のレッスンで全部を練習するようにしてください。

 

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