サラリーマン大家の悲惨な末路…中古不動産投資の負けパターン

不動産投資に興味・関心の高いサラリーマンが、第一歩として取り組みやすい中古不動産投資。しかしあくまで投資なので、思わぬ損害を被るケースも少なくありません。本記事では、不動産会社で資産コンサルタントとして活躍する髙木弘美氏が、サラリーマン大家のよくある失敗事例を解説していきます。

修繕や家賃減額が続き、「想定収益」を確保できない

資産形成の手法として人気が高まる不動産投資。サラリーマンの場合、新築プレミアムが付かない中古マンションを選ぶ人が数多くいます。ただ、中古マンションには、中古ならではのトラブルもあり、それが原因で失敗してしまう人もいます。一体どのようなものでしょうか。サラリーマン大家が「中古マンション投資」でやりがちな4つの失敗事例を見ていきましょう。

 

■事例1:購入直後に老朽設備が故障

バブル期に建てられた中古マンションの購入を一例としてみましょう。「入居者が決まって安心していた矢先、床下の給水管が破裂してしまい、家財への保障や修繕のために多額の出費に見舞われてしまった」という失敗事例です。築年数が経過した中古マンションが、新築や築浅の物件と比較して、いろいろなところが老朽化しているのは当然といえます。そのなかでも特に気を配りたいのが、水回りの設備と配管です。

 

こういう部分は、いずれ交換が必要になる箇所ですが、不具合を知らずに購入したあと、すぐにトラブルに見舞われると、損をした気分になります。また、中古住宅の瑕疵担保責任は、新築よりも短く、2~3ヵ月と取り決められていることが一般的です。買い主のなかには物件を安く手に入れるため、瑕疵担保責任を求めない代わりに値下げ交渉をしてくる人もいます。

 

もちろん、売り主が瑕疵の存在を認知していながら、買い主に告知しなかったことがわかれば、買い主は売り主に責任追及することができます。ただ、瑕疵の立証は難しいのが実情ですので、一定の築年数が経過している中古マンションを買う際は、リノベーションにより、排水管設備などの更新が済んでいる物件を選ぶと安心でしょう。さらに、ホームインスペクション(住宅診断)がされているものだと、より安全性が高いといえます。

 

事例2:サブリースに手を出して破綻

「中古マンションで安易にサブリースを利用したところ、途中から家賃が減額されてローンの支払いが困難になり、賃貸経営が破綻してしまった」という失敗事例です。サブリースは、空室が生じてもサブリース会社が家賃収入を保証したり、家賃回収業務を代行してくれたりと、メリットも多いのですが、デメリットもあります。

 

たとえば、サブリース会社の都合で支払い家賃を減額することが可能な契約となっているケースがあることもデメリットの1つです。中古マンションの場合、新築よりも空室リスクが高いなどの理由で、担保価値が低く評価されることもあり、場合によっては金融機関がローンの金利を高く設定してくることも少なくありません。

 

また、新築よりも残存耐用年数が短いため、ローンの期間が短くなる場合があります。そうなると、毎月のローン返済額が大きくなってしまいます。

 

毎月のローン返済額が大きいのに、家賃を業者の都合で減額されたら、賃貸経営は成り立ちません。サブリース契約で失敗してしまったオーナーの話は、新聞やテレビなどでも取り上げられています。もし、サブリース契約を利用する場合は、どのような失敗例があるのかを慎重に検討し、信頼できる会社と契約を結ぶようにしましょう。

 

家賃減額で収支計画が破綻することは多い
家賃減額で収支計画が破綻することは多い

空室リスク、隣人リスクに対応できずに経営破綻

事例3:高利回りの郊外物件で入居者ゼロに

「利回りが高かったので、オーナーチェンジで入居者がいる郊外の物件を購入したものの、その入居者が退去したあと、次の入居希望者がまったく見つからず、大きな損を出してしまった」といった失敗事例もあります。不動産投資では、投資効率を上げるため利回りの高さを求めがちです。そのため、物件価格が安く、家賃を高めに設定している物件に飛びついてしまうことがあります。

 

価格の安い理由はいくつか考えられますが、駅からバスで15分もかかるような郊外の物件は、そもそも立地が悪いといわざるを得ません。駅近物件と比較すれば利便性はかなり低いので、そこに住む理由がある人でないと選んでもらえないでしょう。不動産投資では、空室リスクを抑えるうえでも、利回りよりも立地を優先したほうが賢明です。

 

事例4:不良入居者がいる物件で家賃回収に苦労

「オーナーチェンジで格安の中古マンションを購入したら、入居者の素行が悪く近隣住人とのトラブルの対応や家賃回収に追われてしまった」という失敗事例もあります。空室の物件ならば、購入後に自分で入居者を募集し、入居審査に自ら関わることも可能なので、こうしたリスクは低く抑えられるでしょう。

 

ただ、人気のある物件は空室になりにくいので、売買時にタイミングよく退去があるとは限りません。また、オーナーチェンジの場合、最初から家賃収入が見込めるという、大きな魅力もあります。購入後に、資産価値に影響するような入居者トラブルに巻き込まれてしまわないよう、オーナーチェンジで購入する場合は、必ず事前に「どのような人が住んでいるのか」をしっかりと確認するようにしましょう。

 

サラリーマン大家が中古マンションの購入する際に起こしがちな4つの失敗事例を見てきました。いずれも事前の準備をしていれば防げるものだということは、理解できたのではないでしょうか。

 

後々になってトラブルに合わないように、「自分に限ってそんなことは起こらない」と考えず、潜在的なリスクを見逃さないようにすることが、不動産投資で成功する秘訣といえます。

 

リズム株式会社 マーケティング事業部

愛知県出身。大学時代にマーケティングや統計分析、経営論などを学び、卒業後大手食品メーカーに就職。2年間の企画提案営業経験を経てマーケティング部門に異動し、デザート商品の企画・ブランディング・販売促進業務を行う。知人の勧めで資産形成・不動産運用に興味を持つ。知識習得のためFP技能士2級と宅地建物取引士を取得したことをきっかけに「住」の世界の魅力に目覚め、リフォーム会社に転職。マーケティング経験を生かし、会社全体のブランディングを手がける。その後、自身が投資用不動産を購入、管理を任せていたリズム株式会社に入社。自身も投資用不動産各種セミナーの企画・集客をはじめとする投資部門のマーケティング全般を担いながら、資産コンサルタントとして活躍。

所有資格:宅地建物取引士・FP技能士2

著者紹介

連載資産コンサルタントが指南する「不動産投資&管理」ガイド

本連載は、リズム株式会社が発信する「不動産コラム」の記事を転載・再編集したものです。

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