長期間にわたって節税効果を得られる3~4年プラン
前回紹介した2年プランで資産10億円を達成している医師の方は何人もいますが、実際に不動産運用を始めてから2年後に7億円の物件を購入するとなると、やはりもう少し慣れてからにしたい、と躊躇される方が多いのも事実です。
その場合は、まずは節税効果を実感しながら不動産運用に慣れていただくという意味で、3年から4年かけて資産10億円を実現するプランを提案しています。具体的には最初に3億円、1年後に5億円、2年後に7億円、3年後に10億円といったように、2年プランよりも刻んで資産を増やしていくのです。
このプランのメリットは、不動産投資に徐々に慣れていくということと、複数回不動産取得税を経費として計上できるので、長期間にわたって節税効果を得られることです。
不動産取得税とは、文字通り不動産を取得したときに都道府県が課税する地方税です。取得後半年から1年後に届く納税通知書で金融機関に納税します。納税額の基準となる固定資産税評価額は実売価格の約7割に設定され、これに税率をかけて納税額を算出します。
不動産取得税による赤字で実現する節税効果とは?
例として3億円の中古マンションを購入した場合の節税効果をシミュレーションしてみましょう。
実売価格が3億円なので固定資産税評価額は2億1000万円になります。内訳として建物を1億円、土地を1億1000万円とします。このときの建物の不動産取得税は1億円×3%=300万円、土地の不動産取得税1億1000万円×1/2×3%=165万円の合計465万円(300万+165万円)になります。
所得税と住民税の合計税率を仮に45%とすると、465万円×45%=209.25万円と実に約210万円の節税効果があるのです。これを4年続ければ840万円。
運用初年度は赤字になりがちですが、その原因としてはこの不動産取得税の存在が大きいのです。しかし、節税効果は絶大。「2年間で一気に資産10億円を狙うのも良し。4年間、節税効果を味わってから到達するのも良し」といったところでしょう。