ADHDやASDなどの発達障がいの子どもたちは、世界中で様々な教育を施されています。その効果は千差万別であるため、子どもに合った最適な教育法を見つけることが大切です。本記事では、自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群・高機能自閉症、注意欠陥・多動性障害や学習障害と診断される、子どもの主な特性について解説します。

子どもの状態を正しく理解し、適切な関わりや支援を

発達障害という言葉を耳にする機会が増えています。

 

発達障害とは障害名ではなく、自閉症スペクトラム・注意欠陥/多動性障害(ADHD)・学習障害(LD)の3つの障害の特性を持ったグループの総称です。

 

メディアでも最近よく取り上げられ、一般に知られるようになりました。

 

しかし、ひと言で発達障害といっても、その症状・特性の表れ方は様々で、ひとつの障害の特性が強く見られることもあれば、表面上はあまり感じられないといった場合もあります。

 

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また、それぞれの障害の特性を併せ持っている場合もあり、特定の診断名だけで判断することは難しいことが多いものです。

 

そのため発達障害の子どもの場合、性格的なものと誤解されたり、育て方や環境が原因と思われたり、困っている子ども本人や、養育者である親への理解が間違っていることも多くあります。

 

それは、発達障害の子どもの発達に、大きなマイナスとなることも少なくありません。

 

目の前にいるその子どもの状態を正しく理解し、適切な関わりや支援をすることが、何より大切です。

 

発達障害は、脳機能の障害によるもので、環境がその原因ではありません。

 

そのあらわれ方は様々ですが、発達障害に含まれる主な障害について理解しておきましょう。

 

◆自閉症スペクトラム

 

●社会的関係形成の困難

●言葉の発達の遅れ

●興味や関心の偏りや特定のものや行動へのこだわり

 

以上の3つが主な特性とされています。

 

知的発達や言葉の遅れが見られない場合もあります。

 

先天性の疾患であり、何らかの要因によって脳に障害が起こったことが原因ではないかと言われています。

 

◆アスペルガー症候群/高機能自閉症

 

自閉症スペクトラムのうち言葉の発達や知的発達の遅れを伴わない場合、アスペルガー症候群、または高機能自閉症と診断されます。

 

言葉の遅れがなくても、婉曲的な表現・比喩・ジェスチャーの理解に困難があり、想像力を働かせて相手の気持ちを察したりすることが難しい障害です。

 

◆注意欠陥/多動性障害(ADHD)

 

集中できない・気が散りやすい・忘れっぽいといったおもに注意に困難がある場合と、落ち着きがない・思いつきで行動してしまう・待てないといった多動性・衝動性に困難がある場合があり、両方の特性を併せ持つこともあります。

 

知的な遅れはないとされていますが、感情や行動のコントロールを自身ですることが難しいため、周囲の理解が得られず、自己肯定感が育ちにくいことが、大きな問題となります。

 

◆学習障害(LD)

 

知的発達の遅れはないとされていますが、書く・聞く・話す・計算する・想像するといった特定の技術の獲得に困難があります。

 

ある特定分野に偏りが見られるため、学童期になって、困難さを感じることが多い障害です。

 

それぞれの障害の特性は、一般的に以上のように言われていますが、たとえば自閉症であっても、非常に社交的な子どももいますし、診断名がついていなくても、衝動性が高く、本人や周囲が困難を感じている。といった例もあります。

 

コペルでは、診断名で子どもを見るのではなく、目の前にいるその子ども本人の状態を理解し、それによって起こっている困難をどうやったらサポートしていけるのかを第一に考えます。

 

「ADHDだから衝動性が高い」という見方でなく、「いまこの子は衝動性を抑えることが難しいのだな」と理解し、何がそうさせているのか、どうやったら適切に社会的関わりを持つことが出来るのか、具体的な手段を保護者と一緒に考えていきます。

 

豊かな発達の途上にある子どもたちへの確かなサポートとなる支援を、一緒に考えていきましょう。

言葉の遅れに「効果的な語りかけ」とは?

言葉の遅れに対し、「たくさん言葉をかけてください」とアドバイスをうけることがあります。

 

しかし、言葉をかけても耳に入らないように見えることも多く、反応がないと、かける言葉も減ってしまうという現実があります。

 

言葉をたくさんかけることはインプットであり、インプットがなくてはアウトプット、つまり発語にはつながりませんので、日々根気よく言葉をかけることが大切です。

 

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効果的な言葉かけのヒントとして、赤ちゃん向けの絵本をイメージしてみましょう。

 

「赤いリンゴがあります。おいしそうなリンゴです」

 

これは普通の文章ですね。

 

実際に、子どもに言葉をかけるとしても、「赤いリンゴだよ、おいしそうだね」というような語りかけをイメージされる方が多いのではないでしょうか。

 

優れた赤ちゃん向けの絵本であれば、「赤、リンゴ。ピカピカ、おいしそう!」こんな風になるでしょうか。

 

言葉にリズムがあること

短い単語であること

 

このようなイメージで、語りかけてみましょう。

 

 

株式会社コペル 有元 真紀

 

本連載は、株式会社 コペルが運営するウェブサイト「コペルプラス」の記事を転載・再編集したものです。

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