本記事では、不動産業界で横行する、アパート建築を勧める営業マンの「要注意トーク」を見ていきます。

「サブリース」「一括借り上げ方式」とも呼ばれる同制度の仕組みは、簡単にいうと、建物の賃貸管理を請け負う管理会社が一括借り上げし、空室が出ても決められた家賃を支払うというものです(つまり、入居状況に関係なく賃料が一定のため「家賃保証」と呼ばれています)。

 

ちなみに、管理会社とは、アパートを建築する建設業者自体、あるいはその関連子会社が請け負うなど、一定の提携関係にあり、家賃保証だけでなく、賃貸経営に付随する管理業務を行っています。

家賃収入を永続的に保証!? そんなおいしい話はない

そこで、「ご心配であれば、〇年一括借り上げをご用意しておりますので安心です」「オーナー様に代わって賃貸経営の全てをお引き受けします」と持ちかけるわけです。

 

オーナーにとって一番の不安要素である空室リスクをカバーしてくれる上に、管理までやってくれるなら「素人の私でも大丈夫かもしれない」と、グッとハードルが下がった形で賃貸経営に乗り出す人が増えるのはむしろ当然のことかもしれません。

 

ただし、冷静に考えてみてください。空室のリスクがなく、家賃収入が永続的に保証されるようなそんなおいしい話があるわけがありません。慈善事業ではないのですから、管理会社にとってもメリットがなければ、ビジネスとして成立するわけがないのです。

 

次回は、いわゆる「家賃保証」の裏にはどんなカラクリがあるのかを詳しく見ていきます。

 

 

秋山 哲男

株式会社財産ブレーントラスト 代表取締役

 

本連載は、2016年10月9日刊行の書籍『あなたの資産を食い潰す「ブラック相続対策」』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

あなたの資産を食い潰す 「ブラック相続対策」

あなたの資産を食い潰す 「ブラック相続対策」

秋山 哲男

幻冬舎メディアコンサルティング

恐ろしい「相続対策の裏側」と「知っておくべきポイント」を大公開! ・相続税対策のうち8割が実は不要!? ・バックマージンが横行する業界の実態 ・相続後にお荷物と化す無意味なアパート・マンション ・税理士のうち約半…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録