前回は投資信託のメリット等を説明しました。今回はNISAの概要を説明します。※本連載は、証券アナリスト/AFPの頼藤太希氏、CFP/DCプランナーの高山一恵氏の共著、『つみたてNISAでお金は勝手に増えていく!』(standards)から一部を抜粋し、「つみたてNISA」の基本についてわかりやすく解説します。
非課税投資枠内の株式等の配当・譲渡益等が非課税に
NISAは2014年にスタートした税制優遇制度です。毎年120万円(非課税投資枠)までの投資で得られた利益に対する税金を非課税にできます。
積み立て投資に限らず、通常、投資で得られた利益には所得税15%・住民税5%・復興特別所得税(2037年末まで)0.315%、合わせて20.315%の税金がかかります。頑張って100万円利益を出しても、そこから約20万円が税金で持っていかれてしまうのですから、ルールとはいえ、ちょっと損した気分になるかもしれません。
NISAを利用して売買をすれば、これらの税金が一切かからなくなります。つまり、NISAを使うことで、手元により多くのお金が残るようになるというわけです。しかし、非課税の期間は基本的に5年間。5年を過ぎると、その後の値上がり益には税金がかかってしまいます。
ロールオーバーという制度を利用すると、非課税の期間を延長することもできます。しかしその分、新しい非課税投資枠が減ったりなくなったりしてしまうため、長期間の積み立て投資にはあまり向きません。
用 語 解 説
●ロールオーバー
NISAで保有している金融商品を翌年の非課税投資枠に移すこと。移した分だけ翌年の非課税投資枠が減る(なくなる)。ロールオーバー時に時価が120万円以上になっていても全額移せる。
株式会社Money&You代表取締役
中央大学客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。
2015年に株式会社Money&Youを創業し、現職。女性向けWebメディア「FP Cafe」や「Mocha(モカ)」を運営。マネーコンサルタントとして日本人のマネーリテラシー向上に注力している。『1日1分読むだけで身につくお金大全100』(自由国民社)、『はじめてのFIRE』(宝島社)、『そのままやるだけ!お金超入門』(ダイヤモンド社)、『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)など著書多数。
日本証券アナリスト協会検定会員。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。
著者プロフィール詳細
連載記事一覧
連載投資初心者にピッタリ! 「つみたてNISA」の基礎知識
株式会社Money&You取締役
慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、株式会社エフピーウーマンを創業、10年間取締役を務め退任。
その後、株式会社Money&Youの取締役に就任。講演活動、執筆活動、相談業務を行い、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。
『はじめての資産運用』(宝島社)、『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)、『やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方』(きんざい)など著書・監修書多数。
株式会社Money&You
http://moneyandyou.jp/
FP Cafe
https://fpcafe.jp/
twitter
@takayamakazue
著者プロフィール詳細
連載記事一覧
連載投資初心者にピッタリ! 「つみたてNISA」の基礎知識