今回は、大手エネルギー供給事業者が「ベンチャー企業」への出資・買収を進める現状を紹介します。※本連載では、野村総合研究所の著書『エネルギー業界の破壊的イノベーション』(エネルギーフォーラム)より一部を抜粋し、エネルギーシステムの変革に挑む、欧米大手電力事業者の動向を紹介します。

ベンチャー企業と連携しながら「規制」に対応

PG&E社をはじめとするIOUの事業が規制を強く受けている一方で、カリフォルニア州では、ベンチャー企業の動向が盛んである。

 

蓄電池サービサーのStem社やGreen Charge Networks(GCN)社(現ENGIE Storage社)、EV充電ソリューションを有するeMotor Werks社らは、カリフォルニア州を拠点に展開する事業者であり、ほかにも先進ソリューションを有する多くの企業が同州で事業を行っている。

 

PG&E社らIOUは、ときにはこれらのベンチャー企業と連携しながら、州政府が定める各種の制度・規制への対応を進めている。

先進ソリューションを有するベンチャー企業への出資も

一方で、カリフォルニア州を拠点とし、先進ソリューションを有するベンチャー企業には、大手エネルギー供給事業者の子会社となっている企業や、大手エネルギー供給事業者から出資を受けている企業も多い。

 

米国国内の大手エネルギー供給事業者のみならず、世界的に事業を展開するエネルギー供給事業者も、カリフォルニア州で展開するベンチャー企業の買収・出資を積極的に行っている。

 

ここでは、先進ソリューションを有しながら、カリフォルニア州で事業を展開するChargePoint社、GCN社、eMotorWerks社を取り上げ、それぞれを買収・出資するエネルギー供給事業者と、その背景を紹介したい。

この連載は、書籍『エネルギー業界の破壊的イノベーション』(㈱エネルギーフォーラム)からの転載です。

エネルギー業界の破壊的イノベーション

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野村総合研究所

エネルギーフォーラム

「インフラ民主化時代」を制するのは誰か? 日本を代表するシンクタンクが業界の動向を大胆展望。

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